もうひとりのカードキャプター

お母さんの正体は ページ36

ピンポーン

『はーい！どうぞ！』
そう言ってお家のドアを開けると知世ちゃんかバスケットを持ってたっていた。

「さくらちゃんはどうです？」
『もう起きてるよ！元気そうだから大丈夫だと思うの！』
「よかったですわ」

話しながらお部屋に向かう。

『さくらちゃん！お見舞いに来てくれたよ！』
「知世ちゃん！」
「お身体は大丈夫ですの？」
「うん！心配かけてごめんね？」
『朝ごはんもちゃんと食べられたからよかったよ！』
「Aちゃんも心配かけちゃってごめんね…」
『んーん、無事で本当によかった！』

するとバスケットの中からケロちゃんが出てきた。
口には華をくわえていた。

「ごめんな、わい…なんもでけへんで…」
「…ありがとう」
「私も何もお役に立てなくて…お見舞いのクッキーですわ…」
「そんなことないよ！でも知世ちゃんのクッキー大好きだから嬉しい！」

知世ちゃんはさくらちゃんに手作りのクッキーを渡すとわたしにもくれた。

『え、ありがとう！』
「いえいえ、お家の方には叱られませんでした？」
「…うん、おにいちゃんお父さんには黙っててくれたみたい、それとこれ、濡れちゃってごめんね」

そう言って渡したのは通信のできるコンパクトだった。

「さくら、これどういう意味や？」

ケロちゃんがさしたのは昨日さくらちゃんが送ってきた文章だった。

「うん、この写真のままのお母さんが池の中にいたの」

そう言ってこの間リビングに飾ってあった写真を取り出した。

『でも、みんなが池で見たのはバラバラだったよね』
「そうですわね、女の人が見えたのはさくらさんだけですわ」
「今回はやめといたほうがいいかも知れへんな」
「どうして！」
「もし桃矢にーちゃんの友達が通り掛からへんかったらシャレじゃ済まんことになっとった。"クロウカード"かそれともほんまもんの幽霊か分からへんけど相手はわいを弾き飛ばして気絶させるほどの力の持ち主や。カード探しを頼んだのはわいやけどさくらに大怪我させたり泣かせたりするんは嫌や」

「なんか今日のケロちゃんかっこいいぞ！」
そう言ってさくらちゃんはケロちゃんを抱きしめた
「わいはいつもかっこええ！」
「でもやっぱりいってみるよ、まだなんなのかわからないけどもし"カード"だったらなんとかしなきゃと思うし。」
『それに、お兄ちゃんいってたもんね、母さんはここにはいない。お前らが大きくなったから安心してお空の上のすごく綺麗なところに行ったんだって』

幽霊か、カードか→←ほんとうにおかあさん？

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