もうひとりのカードキャプター

おはよう ページ16

「おそよーさくら！」

「んー、またそのビデオ見てるの？」

『あ、さくらちゃんおはよ』

「Aちゃんおはよー」

まだ眠そうなさくらちゃんと挨拶を交わす。

「ここ！この顔や！いやーやっばモデルがいいとええ画面になるわー」

「あ、そだ、きょうこのビデオかえさなきゃだから持っていくね」

そういって取り出すさくらちゃん。

あの騒動から数日。
ジャンプのカードを封印した時のビデオを何度も見返すケロちゃん。

なんでも自分の姿を何度も見返してるようだった。

『さくらちゃん、そろそろ行かないとご飯食べる時間なくなっちゃうよ？』

「ほええー！それはだめ！」

そういうとバタバタと着替え始めた。

『さきにごはんたべてるよー！』
「あー！まって！Aちゃん！」

準備してるさくらちゃんをおいてさきにリビングへ向かう。


『おはよう、お兄ちゃん、お父さん、おかあさん』

「おはようございますAさん」
「おーおはよー」
『今日の朝ごはんも美味しそう！いただきまーす！』

そういって食べ始める。

少しするとバタバタと階段を降りてくる音が。

「きゃーー！ちこくしちゃう！お、おはよう」

「なーにバタバタ暴れてるんだ」
「暴れてないもん！」
「お前が歩くだけで怪獣が闊歩してるみたいな音がするんだな」
「さくら怪獣じゃないもん！」

そんな光景もいつも通り。
さくらちゃんはいつもかわいいし
お兄ちゃんはいつも通り。


「朝から仲良しさんだね」

そういってお父さんがさくらちゃんの分の朝ごはんを持ってきた。

「ごっそさん」
そういってお兄ちゃんは席を立った。

「えっ、もう出るの？？」
「サッカー部の朝練。」

そういうとお兄ちゃんはお弁当をお父さんから受け取り家を出ようとする。

『私もごちそうさまでした！お父さん今日もおいしかったよ！』
「それはよかったです」

そんな横ではぐはぐと勢いよく朝ごはんを食べるさくらちゃん。

「ご、ごひほうはま〜！！！」
『さくらちゃん大丈夫？？？』

そんな問いかけに何度もうなづく。

『じゃぁいこうか？？』

そういって二人でローラースケートをはき家を出る。

『いってきまーす！』
「い、いってきまーふ！」

「いってらっしゃーい！」

お父さんのお見送りを受けてお兄ちゃんを一生懸命おいかける。

そう、さくらちゃんが急いで行くのは理由がある。
もちろんあの人に会うため。
そんなさくらちゃんが可愛くて
少し早くても一緒に学校にむかうのです。

追いついて→←そして

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す