検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:4,224 hit

1-10 星と出会うこと ページ10

「ご職業は、教えていただけないんですか?」

それは、三日月、だった。

「・・・言いたくない」

「ああ・・・そうですか」

三日月はにこにこと微笑を浮かべたまま、そして、男性は(当たり前と言えば当たり前なのだろうが)少し、いやあからさまに不機嫌な顔をして黙ってしまった。

この次に順番を回された女性が気の毒な程だった。

「えっと、さ、沢渡です。会社で、事務員の仕事を、しています」

やはり動揺していたようで、少し詰まってしまいながらも話し終えた。

慌てて会釈する姿は、こういう妙な状況で無ければ可愛らしいとも思えたのだろう。

その次は、昴の番だった。

「あ、僕は、せ」

「昴くん、です!」

いきなり昴の声を遮って、勝手に三日月が昴の名を、名前を、言った。

「・・・え? なっ、何で僕だけ苗字じゃ無いんですか!?」

「だって、君明らかにこの中で1番若いし」

若い。確かにそうかもしれないが。

「そんな理由で?」

「え、駄目だったの?」

「あー・・・いえ、別にいいですけど」

それにね?、と三日月はそのまま話し続けた。

「私のも苗字では無くただの呼び名だよ。大丈夫、君だけじゃ無いさ」

「はあ・・・うーん? 大丈夫、というか・・・何の根拠にもなってませんよね?」

三日月は、そうかなぁ?、と言って笑っていた。

「呼び名、ですか」

「はい、三日月と申します。会社でのあだ名のようなものでですね?」

中城に問われ、三日月は自分の自己紹介を始めてしまった。

と、気付けば昴は三日月に自己紹介を乗っ取られていた。

まあ、昴の職業は、と尋ねられても何とも答えにくいところだった。

さらっと流されて、良かったと言えば良かったのだが・・・。

1-11 星と出会うこと→←1-9 星と出会うこと


ラッキーアイテム

腕時計

ラッキーアルファベット

X

ラッキーカラー & ラッキーパーソン

緑 ??


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
設定タグ:非恋愛物 , 人物名固定 , (今のところ)ミステリー風   
作品ジャンル:その他, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

文羽238 - 米子さん» すいませんw (2018年6月26日 0時) (レス) id: 4f24abb809 (このIDを非表示/違反報告)
米子(プロフ) - 文羽238さん» こんにゃく畑選びましょうよ。 (2018年6月26日 0時) (レス) id: fa2781bdc8 (このIDを非表示/違反報告)
文羽238 - 米子さん» アンケート、「あなたは何と見る?」ってやつですかね? 普通ーに自分の家って答えちゃいましたw (2018年6月26日 0時) (レス) id: 4f24abb809 (このIDを非表示/違反報告)
米子(プロフ) - そういうことですか。 (2018年6月26日 0時) (レス) id: fa2781bdc8 (このIDを非表示/違反報告)
文羽238 - 米子さん» おお、同時でしたかw(まあ、私のはちょっと書き換えただけなんですけどね・・・。) (2018年6月26日 0時) (レス) id: 4f24abb809 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:文羽238 | 作成日時:2018年6月22日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。