1-10 星と出会うこと ページ10
「ご職業は、教えていただけないんですか?」
それは、三日月、だった。
「・・・言いたくない」
「ああ・・・そうですか」
三日月はにこにこと微笑を浮かべたまま、そして、男性は(当たり前と言えば当たり前なのだろうが)少し、いやあからさまに不機嫌な顔をして黙ってしまった。
この次に順番を回された女性が気の毒な程だった。
「えっと、さ、沢渡です。会社で、事務員の仕事を、しています」
やはり動揺していたようで、少し詰まってしまいながらも話し終えた。
慌てて会釈する姿は、こういう妙な状況で無ければ可愛らしいとも思えたのだろう。
その次は、昴の番だった。
「あ、僕は、せ」
「昴くん、です!」
いきなり昴の声を遮って、勝手に三日月が昴の名を、名前を、言った。
「・・・え? なっ、何で僕だけ苗字じゃ無いんですか!?」
「だって、君明らかにこの中で1番若いし」
若い。確かにそうかもしれないが。
「そんな理由で?」
「え、駄目だったの?」
「あー・・・いえ、別にいいですけど」
それにね?、と三日月はそのまま話し続けた。
「私のも苗字では無くただの呼び名だよ。大丈夫、君だけじゃ無いさ」
「はあ・・・うーん? 大丈夫、というか・・・何の根拠にもなってませんよね?」
三日月は、そうかなぁ?、と言って笑っていた。
「呼び名、ですか」
「はい、三日月と申します。会社でのあだ名のようなものでですね?」
中城に問われ、三日月は自分の自己紹介を始めてしまった。
と、気付けば昴は三日月に自己紹介を乗っ取られていた。
まあ、昴の職業は、と尋ねられても何とも答えにくいところだった。
さらっと流されて、良かったと言えば良かったのだが・・・。
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文羽238 - 米子さん» すいませんw (2018年6月26日 0時) (レス) id: 4f24abb809 (このIDを非表示/違反報告)
米子(プロフ) - 文羽238さん» こんにゃく畑選びましょうよ。 (2018年6月26日 0時) (レス) id: fa2781bdc8 (このIDを非表示/違反報告)
文羽238 - 米子さん» アンケート、「あなたは何と見る?」ってやつですかね? 普通ーに自分の家って答えちゃいましたw (2018年6月26日 0時) (レス) id: 4f24abb809 (このIDを非表示/違反報告)
米子(プロフ) - そういうことですか。 (2018年6月26日 0時) (レス) id: fa2781bdc8 (このIDを非表示/違反報告)
文羽238 - 米子さん» おお、同時でしたかw(まあ、私のはちょっと書き換えただけなんですけどね・・・。) (2018年6月26日 0時) (レス) id: 4f24abb809 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:文羽238 | 作成日時:2018年6月22日 23時