手のひらの上 ページ5
.
『ちょっとゾムさん、別にいいですから』
zm「まあ見てろって」
クレーンゲームに没頭しているゾムさんは何だか子供に楽しんでいて、本人も楽しんでいる事だし仕方なく諦めることに
『ゾムさんクレーンゲーム得意なんですか？』
zm「ん、いや得意ではないんやけど…」
いつかお金が尽きちゃうんじゃないか？と思うほど百円玉がクレーンゲーム台に吸い込まれていく。ゾムさんは何度かボタンで微調整をしてぼそっと呟くように言った
zm「Aの笑った顔が見てみたいと思ったから」
『…女子の扱いに慣れてますね』
zm「誰にでも言うとるわけちゃうぞ。お、取れそう！」
言われ慣れない言葉に顔が赤くなる。
いや待てA。大して仲良くもなっていないのに普通こんなこと言うか？ましてやこんなブスにだぞ？もしかして私、ゾムさんの手のひらの上で踊らされてる…？
zm「お！取れたで！…ってA？」
『え、あ、はい』
zm「俺が取ったとこ見てなかったやろ」
『…見てましたよー』
zm「Aって、ホンマに嘘が下手なんやな」
ゾムさんは何だか不服そうな顔をした。ごめんなさい、と頭を下げると頭に何かが乗っかってきた
その正体は先程取れたぬいぐるみだった
zm「はい、これ」
『…？いや、これはゾムさんが取った物ですし貰えません！』
zm「元々これはAのために取ったんやで？」
『とはいえ…』
zm「彼女なんやし甘えとけ」
彼の押しに負けてギューッとぬいぐるみを抱きしめた。知らぬ間に口元が緩んでいたのかゾムさんに「やっと笑ったわ」と言われてしまった
zm「あ、もうこんな時間か。ぼちぼち帰るか」
『そうですね…。じゃあ私こっち方面なので』
zm「…！？ちょっ、1人で帰ろうとしてんちゃうぞ」
え？1人で帰っちゃダメなの？
じーっと見つめていると、ゾムさんは1つ溜め息をついて髪の毛をわしゃわしゃと頭をかいた
zm「ほら俺、仮にもさAの…彼氏やん？」
『そうですね？』
zm「せやから、…家まで送るって言うとんの！普通雰囲気で分かるやろ！」
そう言うとゾムさんは私の手を取って前を歩きだした。後ろから見える耳はじんわり赤くなっていて。
もしや、照れてるのか
照れてるゾムさんがもの珍しくて後ろでクスクス笑っているとギロっと睨まれてしまった
意外と彼女という名目も悪くないのかもしれない。いつも1人で通る帰り道は少しだけ明るく見えた
*°
皆、体調には気をつけてね
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フォルアート(プロフ) - あくじょーんさん» 再うpではないですね。他サイトも特に使ってないですし、1度小説を消して再投稿した事もないですね (2020年10月1日 17時) (
レス) id: ef08f8f0d6 (このIDを非表示/違反報告)
あくじょーん(プロフ) - なんか別なところで見たことある気がする、再うpですか？ (2020年9月30日 1時) (レス) id: ec594cf615 (このIDを非表示/違反報告)
フォルアート(プロフ) - Rayさん» えっ！？あ、ありがとうございます！！好きとか言われちゃうとモチベ上がっちゃいますよね…(照) 更新頑張ります！ (2020年9月21日 20時) (レス) id: ef08f8f0d6 (このIDを非表示/違反報告)
フォルアート(プロフ) - すぷ?�擦気�» 気づくのめちゃくちゃ遅くなってごめんなさい！！！！！！！！！ 私もすごくそれ思います。なんか…もう…いいなぁ…って(白い目) こ、更新頑張ります！ (2020年9月21日 20時) (レス) id: ef08f8f0d6 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 好きです！（唐突な告白）更新楽しみにしてます！ (2020年9月19日 23時) (レス) id: 09279cb789 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フォルアート | 作成日時：2020年3月29日 12時
