恋バナ ページ6
.
井上「 いじゅってさー 」
「 んー？ 」
井上「 彼氏いたことあんの？ 」
サマパラ開幕前のこと。裸の少年の収録前に、楽屋で唐突に瑞稀くんが言った。多分、浴衣を着ているAを見て容易にカップルを連想したんだと思う。
他メンバーはピクリと反応していたけど、当の本人は「聞くねえ〜」なんてどこか楽しそう。
「 ……ふふ、どうだと思う？ 」
高橋「 え、いたことあるの？ 」
橋本「 待って待ってそんなの俺聞けない、いじゅ嘘だって言って 」
「 ねえまだいたのかさえも言ってないんだからネタバレしないで。………あ 」
橋本「 いたことあるんじゃーーん！ 」
撃沈するはしもっちゃんとは反対に、口開けて静かにダメージを受けている瑞稀くん。何その顔、ウケる。
あ、隅の方で優斗も丸くなって三角座りしてる。あれは現実逃避だな。
作間「 え、それ入所前の話？ 」
「 入所前なんて中二だよ？そんなのカウントしないよ 」
作間「 まじかよ…入所後かよ… 」
「 まあ、いたってだけだから。別に何もなかったよ〜 」
作間「 でも好き同士だったんでしょ？！あぁ〜 」
作間までも項垂れた。ドンマイ、みんな。
みんながいじゅのことを特別に想ってること、俺はとっくの前から知っている。俺？俺はいじゅに対して、特にそんな感情を抱いたことはないよ。多分、これからも。
猪狩「 ねえいじゅ 」
「 ん、なあに 」
猪狩「 今は？ 」
「 今？ 」
猪狩「 好きな人とかいんの？ 」
俺がそう発言すれば、さっきまで屍と化していたメンバー4人も密かに聞き耳を立てている。いじゅは、そんな彼らに気付きもせず俺をじーっと見つめた後、口角をあげてニヤッと笑う。
「 ナイショ 」
井上「 お゛ぉい！！ 」
�盒供� 俺許さねえよ！！！ 」
橋本「 俺もいじゅの好きな人なんて認めらんない！ 」
作間「 あーやばい、俺この後頑張れないかも… 」
再び項垂れ出す4人にいじゅは大爆笑してる。そんなに笑ってやるなよ、こいつら大真面目なんだよ？と頭の中でどこか他人事のように考えている。
まあでも、俺もいじゅに特定の誰かができたらちょっと気になるし、何なら品定めだってしちゃうんだろうな。だっていじゅは、俺たちの大事なメンバーだしね。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 711人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：366 | 作成日時：2022年8月27日 0時
