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O side


「ただいまー」


いつもなら返ってくる返事がない。カレーのええ匂いがしてる。手を洗ってリビングに入ってもひろみつの姿が見えへん。


「ひろみつ?」


DVDがつけっぱなしやからおるはずやけど…とそっちへ近づくとソファーの下で机に突っ伏して寝ているひろみつの姿。次のコンサートの演出やろか、資料が散乱しとる。ノートにきれいな字でメモがたくさん書かれてて、真面目さが滲み出てた。


「ひろみつー、ただいまー。こんなとこで寝たら風邪引くでー」


肩を少し揺らしたら寝てからはそんなに時間が経ってへんかったんか、とろんとした目のまんまこっちを見上げてくる。


「ん…ただくん?おかえりー」


ふわ、と笑って胸に倒れてきたひろみつは何よりも可愛い。


「おれ、ねてた?」

「寝てたなぁ。コンサートのやつ考えてたん?」

「ん、そろそろ打ち合わせ始まるから。やりたいことまとめてた。」


寝惚けたまま、甘えるように胸に頭をすりつけて舌足らずの声でゆっくり話すひろみつを抱き締めた。


「おつかれさんやなぁ。」

「ただくんの方がおつかれさまー」


顔をあげてにこっと笑ってくれるコイツが愛おしかった。


「カレー作ってくれたん?」

「そう!作った!お腹すいたか?暖めるわ!」


腕からひょいっと抜け出して思い出したように立ち上がってキッチンの方へ向かっていく。


「着替えてこいよ。すぐできる。あ、先に風呂入る?」

「んー、先食べたい!」

「わかった。」


新婚さんみたいな会話でテンションあがる。うきうきしながら着替えに向かった。

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imtr(プロフ) - mさん» コメントありがとうございます!同じように思ってらっしゃる方がおられてなんだか安心しました。少しでもこのお話が気晴らしになっていれば嬉しいです! (2021年2月22日 23時) (レス) id: 768e339076 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 私もその発言にもやもやしていました…この話を読んで少し心が軽くなった気がします!素敵なお話をありがとうございました! (2021年2月20日 15時) (レス) id: 81c528a286 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:imtr | 作成日時:2021年2月18日 20時

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