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O side


「大倉くん。」

「おー!横尾くんか!めずらしなぁ。」

「すみません。ちょっとお時間いいですか?」

「ええよ。どないしたん?座りぃや。」


番宣のために来たスタジオの控え室へ訪ねてきためずらしい後輩は、居心地悪そうに腰を下ろした。


「あの、北山のことなんですが、」

「ひろみつ?」


あぁ、そういうことか。


「あの、北山と最近なにかありましたか?」

「ひろみつが何か言うたん?」

「いえ…」


んー、言うたりたい気持ちはあるけどひろみつが何も言うてないのに勝手に言うのはアカンかなぁ…


「ひろみつが何も言うてないんやったら俺からは何も言われへんわ。」

「え…」

「俺が言えるんはこんだけ。」

「…それは、何かあった、と言うことですか。」

「あった、ともなかった、とも言われへんな。メンバーやねんから俺に聞かんとひろみつに聞き?」

「…そう、ですよね、」


聞けんのやろ、とは思た。けどここで情けをかけてあげるほど俺はこいつらに優しくなれへん。


「すみません。お時間とらせて。」

「ええよー。じゃあまたなー」


横尾くんが出ていったあと、ため息をひとつついた。
ひろみつを半ば無理矢理連れてきてからもうどのくらい経ったか。思ってたよりも傷ついて、追い詰められて、倒れそうなひろみつをもう放っとくことは出来んかった。ひろみつが応えてくれるとは思ってなかったけど、お前の味方やと伝えたかった。
ひろみつが俺を求めてくれたときは夢かと思たけど。求めてくれたからにはもう君らに任しとくつもりはないよ。俺が守るんやから。俺だけが、アイツを護って、愛していくんやから。



きたやま今日何時ごろ帰る?メシ、作ろうかと思うんだけど



少しずつ、心を寄せてくれる小さい人が、たまらんほど愛おしい。


大倉19時くらいに帰れるでー。ひろみつのメシたのしみ!



きたやま期待すんなよ



きっと家で照れてるんやろなぁ。赤くなった恋人の姿を思い浮かべて、顔が綻んだ。

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imtr(プロフ) - mさん» コメントありがとうございます!同じように思ってらっしゃる方がおられてなんだか安心しました。少しでもこのお話が気晴らしになっていれば嬉しいです! (2021年2月22日 23時) (レス) id: 768e339076 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 私もその発言にもやもやしていました…この話を読んで少し心が軽くなった気がします!素敵なお話をありがとうございました! (2021年2月20日 15時) (レス) id: 81c528a286 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:imtr | 作成日時:2021年2月18日 20時

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