D.gray-manー2人で歩く道② (ページ16)

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花開く瞳＊条件ページ16

ア「男女2人組…ですか」

ファ「はい。それに加えて…

"互いを「大切な存在」だと断言できること"も含まれていまして。

そういった点では、アレン殿とナジカ殿の2人が最適だと、コムイ室長は判断致しました。」

ア「まあ…神田が誰かと組んでも良かったでしょうけど…2つ目の条件があると、なかなか…」

『私とアレンくんが参加することは全然問題無いんですけど、その2つ目の条件ってどうやって証明するんでしょう？』

ア「確かに…"恋人"とか限定的じゃなくて"大切な存在"って曖昧なのも気になります」

その発言が来ることを大凡予想していたのだろう、ファインダーは大きく頷きながら口を開いた。

ファ「お2人の仰る通りです。その点については会場に既に確認を取っておりまして。

…その条件の確認というのは、特に深くはされていないそうなのです。」

「『ええっ！？』」

『それじゃあ、何の意味があって…』

神「所詮そういうのも"建前"ってことだろ、めんどくせぇ連中だな」

ファ「会場の方も、あまり詳しくは教えて下さりませんでしたが、よっぽど親密では無さそうな2人組でなければ問題無いそうです。

昔からの伝統として、恋人同士である男女2人組が集う舞踏会だったそうで。
最近はそれが薄れて来ているみたいです。

…まあ、基本的には入場出来るようですので、変な心配はいらないですね。」
　

『ふふっなるほど！
でも、そういった条件が出されていること自体が、舞踏会参加のハードルを少し上げてはいそうですね。
ちょっとしたこだわりがあるんでしょう！』

ア「なんというか…思っていたよりいい加減なんですね…

わざわざ僕達を集めてる時点で、コムイさんは楽しんでる気がしますけど。

はぁ…だからあの時電話で、『是非楽しんでってね』なんて言ってたんだ…」

確かに嬉しいけど…とぽそりと呟くアレンの隣で、仏頂面の神田が舌打ちをした。

神「チッ、俺1人で充分だってのに」

ア「はい？？？？？？」

今にも目の前の2人の喧嘩が始まりそうなのを見越して、すかさずファインダーがゴホンと大きく咳払いをする。