D.gray-manー2人で歩く道 (ページ15)

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気がかりページ15

ーー数日後。

あれっきり、任務が続いたこともあり、Aとラビが会うことは特になく、もちろん会話など交わすこともなかった。

最近になって任務が落ち着いて来たため、ラビは自室で本を読んでいた。

ラ「…」

ーー何日経っても、彼女のことが気がかりだった。

あの時は任務直後だったことで、最高に機嫌が悪かった。

だけどそれは言い訳にしかならない。
Aを傷つけたことに変わりはない。
彼女の優しさを、自分の機嫌に任せて冷たく突き返してしまった。

ラ(…俺が出ていった後…どんな顔してたんかな)

ーーいっそのこと、このまま嫌われた状態で過ごしていく方が自分のためにもいいのではないか、という考えもよぎったが。

仲間思いの彼女のことだ、間違いなくラビではなく自分のことを攻めているだろう。

このまま会わずにいたら、彼女が苦しみ続けてしまうような気がした。

ラ(…早い内に、会って話だけでもしないと、か…)

はあ…とため息を吐きながら本を閉じ、頭をガシガシと掻く。

とりあえず今、彼女が教団本部にいるのかどうかだけでも確認しに行こうと立ち上がった時、ちょうど部屋のドアからノック音が聞こえた。

まさかAか…？と少々緊張した面持ちで、恐る恐るドアを開ける。

(ガチャッ)

ラ「…なんだ、アレンか」

ア「なんだとは何ですか！」

ラ「わりわり。何か様さ？」

そう言うと、アレンは難しい表情で口を開いた。

ア「…ちょっと、Aのことで…」

A、という名前が出されて内心ギクッとした。
アレンもあのことを知っているのだろうか。

ア「何だかここ数日、元気があまりないように見えて…任務から帰ってきた昨日からなんて、ずっと部屋にこもってしまっていて。声をかけても、部屋には入れてくれなくて…出てくる気配もないし…」

ラ「…そう、だったんか…」

ア「それで、ラビは何か知らないかなって思いまして。些細なことでもいいんです、Aのことで何か知っていれば教えて欲しくって！」

…些細なことどころか、その原因は間違いなく自分なんだよなあ、と内心呟く。

ラ「…わり、俺も最近Aちゃんには会ってなかったし、話を聞くこともなかったから分からないさ。…元気ないって感じなんさ？Aちゃん」

ア「そうですか…声だけなので確かには分かりませんが、明るく話してはいました。」

ラ「まあでも、何かあったって感じなんさね。…ちょっと俺、様子見てくるさ」