37話 ページ38
問答無用に左右にいるコイツらは抱きしめてくる
さっきから力強いんだよなぁ……
でも、ボロボロ溢れていた涙はどこかへ消え去った
……顔はぐちゃぐちゃだろうけど
「はぁ、恥ずかしい
もうそろそろ20になるっていうのにこんなにボロボロ泣いちゃうだなんて」
「敬語つけられたら距離感半端ないから絶対つけるな」
「降谷さんに同意だ」
抱きしめられつつ話されているせいで、
耳元で喋られているような感覚に囚われる
……待ってゾワゾワするやだ
「……ひ、ぇ」
「「え」」
上を見上げればぽかんとしている2人
「あぁ待って違うの、ち、ちが」
かざみんは恥ずかしさから顔を背けたがもう片方はニヤリと笑って私の耳をいじり出す
こ、こしょばしい、やだやだ待って待って
「や、やぁだ」
「そんな可愛い反応されたら益々止められないな」
「裕也ぁ…助けて…」
「降谷さ」
「俺がこんな事やってるのに他の男の名前呼ぶとか」
「零きらいっ」
思いっきりかざみんに抱きつく
うわ安心感半端ない
後ろからの殺気は気付かないことにする
「意地悪な零より優しい裕也がいい」
かざみんをぎゅーーーっと抱きしめる
上から む、む、 とか困惑の声が聞こえる
何を言おうとしているのかはなんとなく察しているが、勿論聞こえないふりを決め込む
……そろそろほんとに殺気で死にそうだし
裕也をバッと離して零にも抱きつく
「意地悪な零も嫌いじゃないけどね」
「風見俺死にそう」
「生きてください手は出さないでください」
なんか危険だったからすぐ離した、あと一歩で捕まって押さえつけられるところだった
少し冷えてしまったカモミールを喉に流し込んで
イチゴ味のマカロンを頬張る
「男は単純なんて言うけれど 女だって相当単純だよ」
零にはチョコ味の、裕也には抹茶味のマカロンをそれぞれに あーん させて食べさせる
「このまま作戦会議をしたいのだが…」
もう少しでお昼時、うわうわ
「お昼食べれる? お菓子いっぱい食べちゃったけど」
「ハムサンド、作ろうか」
「零が作ってくれるの、それは別腹だぁ」
「お茶、入れ直してこようか」
「あ、お願いしようかな 裕也のお好みのお茶っ葉で」
近くにあったスマホで自分の顔を見る
……待ち合わせる前に絶対お風呂入ろう、と その時決意したのであった
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レモン(プロフ) - はじめまして、最初から一気に途中まで読ませていただきました!!面白かったです!零君が超カッコいいのでキュンキュンしてます! (2018年10月19日 23時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
あちぇるんるん(プロフ) - kamiさん» 関西の方の方便で そうですか の意味ですね! 北海道には何も関係ありません…笑 (2018年6月17日 13時) (レス) id: d385e648a6 (このIDを非表示/違反報告)
kami(プロフ) - さいでっかって、方言ですか? (2018年6月17日 12時) (レス) id: ee89c5b5ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あちぇるんるん | 作成日時:2018年6月4日 23時