雨 ページ3
週末の予定が空いたので、近侍の乱と共に政府に黒いブレスレットを返しに行っているのだが、生憎の雨である。
『帰りに万屋に行こう。乱、もうすぐ修行に行くもんね』
もうすぐカンストする乱はカンストしたら修行に行くのだ。
乱「ボク、強くなって来るからね!」
『楽しみにしてるね』
彼の髪が垂れているので耳にかけようと左手を伸ばすと、何かが当たり私の手は弾かれた。
『いったぁ……』
傘が落ち、手に当たった何かが視界に入る。
乱「主さん大丈夫!?」
『平気平気。これが当たったのね』
その何かとは、投げられた石のことである。
私の左手は、真っ赤に腫れていて内出血までしていた。
乱「一体どこから……主さん伏せて!」
雨の中、目を凝らした乱が凝視したかと思えば、いきなり叫んだ。
指示通りに傘を盾にして伏せると、次から次へと傘に石が当たる。
乱「こっち!」
手を引かれ、近くの林に身を隠す。
『今の……』
乱「時間遡行軍だよ。雨だから見にくかったけど、一体や二体の数じゃない。少なくとも六体は居る」
全速力で林の中を進んでいく。
『時間、遡行軍』
乱「本丸に戻ってから出陣しよう。何か普通の遡行軍じゃない」
後ろから追ってくる遡行軍を見ながら、奥へと逃げる。
乱「主さんは隠れて……がはっ」
他に何か言いかけた時、乱が吹っ飛ばされた。
『乱!』
倒れている彼に近寄り、霊力で傷を癒す。
乱「先に遡行軍を倒さなくちゃ……」
ふらつく体で立ち上がり、敵陣に突っ込んで行く。
先程乱を吹っ飛ばした高速槍が一体、大太刀が一体、打刀が二体、脇差が二体だ。
だが乱は既に中傷。このままでは折れてしまう。
『乱! 本丸に戻って!』
乱「主さんを残すなんて……ぐっ」
『”乱藤四郎!本丸に戻りなさい!”』
言霊を使い、強制的に乱を本丸へと帰還させる。
透け始めていく乱の体。本丸に帰還する証拠だ。
乱が倒してくれたおかげで、残りは大太刀だけ。
ポケットから札を取り出し、霊力を込めてグシャグシャに丸めて投げつける。
大太刀はそれを斬ったが、霊力が込められているので消えていった。
『私も帰ろ……』
その時、背後から殴られ、私の意識は乱が本丸に戻ったのと同時に消えていった。
?「わぁお、大事件発生。これからどうなっちゃうのかなぁ?」
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まじゅっちゃん(プロフ) - ふじもんさん» ギャーギャーピーピーうるせぇなってことですよ!面白いなって思って使ってみました!(笑) (2018年11月18日 17時) (レス) id: c4baafbcb4 (このIDを非表示/違反報告)
ふじもん(プロフ) - 待ってギャーピーって何笑ギャーギャーは分かるけどギャーピーって笑 (2018年11月17日 21時) (レス) id: 72a2d2ef64 (このIDを非表示/違反報告)
まじゅっちゃん - 豆王さん» 続編作りましたよ!是非ご覧ください! (2018年8月11日 22時) (レス) id: c4baafbcb4 (このIDを非表示/違反報告)
豆王 - うおっ!続編ですな!お待ちしておりますぞ! (2018年8月11日 17時) (レス) id: 2f9ad457d5 (このIDを非表示/違反報告)
まじゅっちゃん - 薄桜鬼☆ハルハルさん» コメントありがとうございます!良い作品と褒めていただき光栄です!今後も心に響く作品になるようにより一層頑張ります! (2018年8月7日 17時) (レス) id: c4baafbcb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まじゅっちゃん x他1人 | 作成日時:2018年4月21日 0時