442 ページ42
“きゃー！”
響き渡る悲鳴…
“琴音様、落ち着いて下さい！”
彼女の側近が彼女をなだめようとオロオロしている声…
混乱する現場の音を聞きながら、私の上にまたがって、私を殴り続ける彼女の拳から、どうにか逃れようと必死に腕で自分を守っていた。
それでも、避けきることは到底できなくて…
繰り返される平手打ちに、意識が朦朧とした時…
“やめろ！！”
沢山の足音と叫び声…
身体の上の重みが取れる感覚…。
力なく、ぐったりと床の上に倒れこむ私を抱き上げたのは…
「臣くん……」
「もう大丈夫だから。」
キュッと私を守るように抱きしめる腕に力が入った。
隆二君たちに抑えられている琴音さんは
「汚らしい手で私に触らないで！」と叫びながら…
彼女から守るように私の前に立ちはだかった蒼に涙ながらに話し始めた。
「…どうして…？どうしてなの、蒼？そんな女のどこがいいの？私の方が、貴方に地位も名誉も権力も与えてあげられるのに。…そんな…そんな女のどこが良いって言うのよ！」
蒼は…
哀れむような表情で、琴音さんに答えた。
「…きっと、君には一生分からない。君は自分が全てを手にしていると思っているだろう？…それは大きな勘違いだ。
…彼女の…Aの持っているもの全て、君は１つも持っていない。」
蒼の言葉を聞いて…
琴音さんは屈辱に顔を歪めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 692人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「登坂広臣」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
◎まる◎(プロフ) - しをちゃさん» 本当に、男性不信にならなかったのは救いです(>_<)こんな男ばかりじゃないって思わせてくれる優しい人達に出会えたからからなのかなーと思います(^-^)返事頂いてありがとうございます(>_<) (2019年5月15日 0時) (
レス) id: da4fc601b2 (このIDを非表示/違反報告)
しをちゃ(プロフ) - まるさん言葉足らずでごめんなさい！そういう趣味もない上好きでもない奴に酷いことされて辛かったんだろうなって思ったら泣けちゃって。男性不信にならなかっただけまだ救いです。て、感情移入しすぎてます。主ちゃんの幸せ願って最終章待ってます (2019年5月15日 0時) (レス) id: 2f52667945 (このIDを非表示/違反報告)
むぅ(プロフ) - ◎まる◎さん» 意外と…そんな、世界ありそうじゃ無いですか。。。 遂に真実が、、ですね。。主人公ちゃん疲れてしまったんですかね。きっと、再会出来ますよね？？幸せになって欲しいですよ。 (2019年5月14日 22時) (レス) id: b0bf22b0d4 (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - しをちゃさん» (＞人＜;)ごめんなさいの方でしょうか、ありがとうございますの方でしょうか(T-T)何れにしても、少しでも心揺さぶるお話になれたことを嬉しく思います！いつもありがとうございますm(_ _)m (2019年5月14日 22時) (レス) id: da4fc601b2 (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - aggyさん» 主人公ちゃんの最後、是非ともハゲちゃう前に見届けて頂きたいー)^o^(！もう、本当に好きです(≧∀≦)！素敵なコメントありがとうございます！ (2019年5月14日 21時) (レス) id: da4fc601b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：◎まる◎
| 作成日時：2019年5月13日 5時
