Happily ever after. 4 (ページ14)

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「桜智ちゃん、久しぶりー。A、昨日ぶりー。」

背後から私に抱きついたままの岩田さんが挨拶。

「え！？なんでこんな所にいるんですか！？」

隆「昨日、撮影あるって言ったじゃん？この近くでやってんの。今は休憩中。」

「あぁ、そっか！撮影って言ってたね。すっごい偶然！…ってか、岩田さん、もう離れて下さい。」

「昨日あんなに話したのに、やっぱり俺には敬語なのー？」

抱きついたまま拗ねる岩田さんを「本当にもう離れろ。」と剥がして登坂さんも少し拗ねたように言った。

「…ってか、俺にも敬語だし…。」

「…何でそこで拗ねられるのか分かりませんが、とりあえず、目立つので座って下さい。」

3人揃ってすぐに座ると、桜智のスマホを取り上げて…

「何？温泉？」

「うわっいいなー！！」

「どこ？ん？北海道？？」

「「え？まじ？？」」

苦笑いしてる桜智を見ながら、さっと取り上げると

「「「あぁ！」」」

3人揃ってスマホを恨めしそうに眺めている。

「皆さん、来週は撮影で旅行みたいなもんでしょ！私も休暇を満喫します！」

「ねぇ、北海道で決まりなの？」
注文したコーヒーをこっちのテーブルに運んでもらって飲みながら隆二。

「うん。ちょっと用足しもしたいから、北海道は決まり。あ、ちょっと！」

「用足し？」
また私からスマホを取り上げた岩田さん。
隣の登坂さんに何か耳打ちして、あ！って顔で2人でニヤニヤ。

「そうです。用足し……ってか、何勝手にスマホ操作してんですか！！」

岩田さんからスマホを取り上げようとした手を隆二が掴んだ。

「ちょっ！隆二！！」

「…ねえ、知ってたA？俺らの来週の撮影って北海道なんだよねー。しかも、この温泉の近く。」

・

「は？」

「予約、完了～！」

唖然とした私の手に、岩田さんがスマホを乗せた。