Iの証明-アイの証明-【松野千冬】 (ページ22)

今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:2,220 hit

20 ページ22

確かに、そう言った瞬間外が騒がしいことに気づいた。

組員「お前、何者だ！」

組員２「捕まえろ！」

うちの家に侵入者？誰が...

?「A！」

A「え！！松野！？」

千冬「大丈夫か？」

A「え、なんで...」

千冬「お前の様子がおかしいから、帰ったふりした。そしたらお前の声が聞こえたから...」

A「...ふっ、ふぐ、ひっく」

私は、安心したのか目から涙がこぼれた。

こんなのいつぶりだろう？

こんな感情が溢れ出たのはいつぶりだろう？

千冬「もう、大丈夫だ」

父「お主...!こんなことしてただで済むと思うな！この小童が！」

松野は父の方へ向いた。

千冬「おまえ、子供にこんなことして本当に親かよ！Aが苦しんでるのがわかんねえのか！」

私は、その瞬間に体がふわっと浮いた気がした。

この人は、一ヶ月だけで私が苦しんでいたことに気づいてくれた。

こんな人は今までにいなかった。

そして、これから先もいないだろう。

ああ、私はこの人といっしょにいたい。

千冬「もう、二度と親ヅラすんじゃねえよ！」

松野がそういった次の瞬間、ふわっと本当に浮いた。

数秒立って状況を理解した。

まさか、お姫様抱っこ！？

千冬「A！ごめん！」

そういって、うちの家の頑丈なフェンスを私を抱いたまま飛び越えた。

A「え、うええええ！？」

松野の行動に驚いたし、身体能力にも驚いたし、色々困惑してしまった。