純情ブルーローズ2【佐野玲於】

ナポリタン ページ2

Aside









A「 こんにちは 」


「 いらっしゃい、Aちゃん 」


A「 おじちゃんに会いたくなって一人で来ちゃった 」


「 久しぶりだね、一人で来るの 」






玲於くんと出会う前は、よくひとりで来てたけど


毎日のように
玲於くんが誘ってくるもんだから

それからはずっと玲於くんとふたりで来てた



だから、ひとりはだいぶ久々かも








A「 おすすめひとつ、お願いします 」


「 はいよ 」






前は、あの2人用テーブル、使ってたのに

もうこの広い6人用テーブルの贅沢使いに慣れちゃったし


玲於くんと、ふたりだけの店内、いつも全然寂しくないのに

ひとりだとこんなにも寂しく感じる




…慣れって怖いなあ








「 はい、今日はナポリタン 」


A「 うわあ、美味しそう。いただきます。」


「 どうぞ 」







ん〜美味しい


なんだろう昔ながらのって感じ

味に深みがあるっていうか、こう、染みる感じの






「 こんなに美味しそうに食べてくれたらこっちも作りがいあるよ 」


A「 美味しいもん。これからもお願いします、美味しい料理。」


「 張り切って作らなきゃな〜 」


A「 ねえねえおじちゃんも一緒に食べよう 」


「 いいの？」


A「 どうせ二人分作ったんでしょ？笑 」


「 ははっ、じゃあ持ってこよう。」






2人分が一番作りやすいからって

いつも2人分作ってるんだよ、おじちゃん




前にひとりで来てた時は
たまーにおじちゃんも一緒に食べてて



ナポリタンと水を持って私の前に座るおじちゃんが

なんか懐かしかった









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