純情ブルーローズ【佐野玲於】

ジュース人間 ページ25

Aside








哲「 それでは皆様、乾杯！」


真希「 カンパーイ！」


哲「 は〜うめえ〜 」


真希「 仕事終わりのビールは格別！ 」






まだ一杯目なのに

もう既に酔っ払ってるのかと疑いたくなるほどテンションの高いふたり




私が会社の入口に着いたとき、哲さんが帰りがけの真希さんと話してて



おまたせしました って声かけたら

真希も一緒でいい？ って





嫌ですなんて言えるわけもなく

…実際、嫌なわけじゃないし



ただ、ちょっと、ふたりきりがよかったな

なんて思ったり



でもふたりきりは緊張するから

真希さんいてよかったな とも思うし





どっちにしろ今楽しいからいっか









真希「 Aもビール飲めばいいのに〜 」


A「 ちょっと苦手で… 」


真希「 えー！美味しいよ！笑 」


哲「 後輩に酒押し付けんなよ。笑 」


真希「 もう、押し付けてないじゃん。飲めばいいのにって言っただけじゃん。」


哲「 あーはいはいそうっすね 」


真希「 考えてみればAがお酒飲んでるの見たことないかも。」


哲「 それは、確かに。いっつもジュースだよね。」


真希「 ジュース人間め。」


哲「 なんだよそれ。笑 」


真希「 酔ったA見てみたいな〜 」







話が噛み合ってるような、噛み合ってないような

そんなふたりの言い合いを笑いながら眺める





お酒か〜



成人したときにちょっとビール飲んだけど、

私には苦すぎて、それから一回も飲んでない


飲みやすいのもあるよって言われるけど、

なんか飲む気にならなくて




未だに、真希さんの言うとおり

ジュース人間





酔うってどういう感じなんだろう



もう23だし、

今度飲んでみようかな








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