嫌な再会 ページ18
「お久し振りです。
また私に、人をお尋ねになられるのですか。
＿＿＿＿＿＿死柄木 弔？」
死柄木はフードを取ると、私と同じ様に、口角を卑しく上げた。
「・・・・・覚えててくれて嬉しいな。
生憎。俺等の探し人は、もう見付かった。お前に尋ねる必要は無いな。」
愉快そうに、クックッと笑い出した。
私は鋭く死柄木を睨んだ。
「そうですか。
ならば、もうお帰り下さい。
“此処は、貴方が居るべき場所では無い”でしょう。」
「其れは、自分にも適用されるって事を知っておいた方が良い。」
私の神経を逆なでする様な言い方だ。
其の挑発に乗りたくは無いが、どうしても苛立ちが募る。
そしてそんな私を見て笑う死柄木にも苛立つ。
「＿＿＿＿＿＿俺等は、迎えに来ただけだ。」
「誰をです？
事の次第によっては、ヒーローに通報致しましょうか。」
「挑発の仕方を覚えたな。
・・・・・・良いな。益々良い。」
ニタリと笑った死柄木が、とても恐ろしく思えて、私は身震いをした。
が、口は震えを隠して、普通に振る舞う。
「質問の答えを焦らすのは、貴方の癖なのでしょうか？前も答えて下さりませんでしたよね。」
「癖じゃ無い。其れに、言ったろ？その内分かるって。
今が＿＿＿＿＿＿その時だ。」
私の方へ、徐に手を伸ばす死柄木。
其の行動が、前に見た夢と重なって、背筋に悪寒が走った。
けれど、そんな恐怖を打ち消す様に、私は声を張り上げた。
「幾ら貴方でも、たった一人では何も出来ないでしょう？しかも、此処は人目も多い住宅地ですから。直ぐにヒーローが来ます。」
脅し半分、虚勢半分の言葉。
＿＿＿＿＿正直に言えば、死柄木は引くと思っていた。「流石にこんな場所では無理だ」と、諦めてくれると。
だが、私の読みは甘かった様だった。
「確かに無理だ、“一人”ならな。」
「！」
私はやっと気付いた。
さっき死柄木は、何と言っていた？
「＿＿＿＿＿“俺等”？」
死柄木は、「やっと気付いたな」という目で、私を見つめ、次第に其の口角は上がっていった。
＿＿＿＿最悪だ＿＿＿＿
何故気付かなかったのだろうか？
あんなにも盛大に、ヒントをぶち撒けていたというのに。
なのに何故？
其れは直ぐに答えの出る質問。
勿論答えは、「私が甘かったから」に他ならない。
「＿＿＿＿＿さあて。一緒に来てもらおうか、爆豪優己。」
顔の影が、濃くなっていった。
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ベル(プロフ) - めっちゃ続きが気になります (2019年8月7日 13時) (
レス) id: efb845659a (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮桜(プロフ) - ゆっくりでいいので更新頑張ってください！！応援してます！！ (2019年7月22日 7時) (レス) id: 910bb70429 (このIDを非表示/違反報告)
ろろみー - 続きが,,,気になる！ 更新待ってます! (2019年5月22日 17時) (レス) id: cdcb3e59b3 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - 本編更新停止似ならなければいいんじゃないですかね？ (2019年5月2日 8時) (レス) id: 57d839eeab (このIDを非表示/違反報告)
蜜(プロフ) - 凄くいいと思いますがこちらの作品がまったく進まなくなるのかと少し心配です。 (2019年5月1日 17時) (レス) id: 67d1cef2b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四面楚歌 | 作成日時：2019年3月24日 13時
