君がくれた夏 ~紫~ (ページ9)

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連れてこられたのは小部屋

深「ここ、座ってて」

『え、うん』

椅子に座っててと言い深澤くんは部屋から出ていった

1分足らずで戻ってきた深澤くんの手元にはアイスクリーム

あ、食べるの見せびらかされる感じ？って思ったら

深「はいこれ」

『え？』

深「あげる」

『食べていいの？』

深「俺の奢り〜」

『ありがとう』

深澤くんはわざわざアイスクリームを自分で作って持ってきてくれた

ちょっと、ううん。すごく嬉しくて

受け取ったアイスクリームを食べた

『んん！美味しい！』

深「んはっ！Aちゃんそれわざと？笑」

『え？』

わざと？と言われても美味しかったから言っただけなんだけど

なんの事か分からなかったから首を傾げると

深澤くんの手が私に向かって伸びてきた

びっくりして目をつぶると鼻先を触られた

深「鼻についてたよ笑」

『え、あ、』

クリームを取った深澤くんはそのままぺろっと舐めた

それがあまりにもかっこよくて反応が遅くなる

深「可愛いね笑」

頭をポンポンと触ってきた深澤くんは

やっぱり女の子慣れてるんだろうなと思った

渡「おい！今日仕事終わりだってってアイスクリーム…」

『あ、渡辺くん』

深「まじ？終わり？じゃあ海行こうよ笑」

隣に座っていた深澤くんは颯爽と部屋を出ていった

アイスクリームを見た瞬間怖い顔になった渡辺くん

『渡辺くん？』

渡「ふっかに貰った？それ」

『え、うん』

渡「ふーん」

『欲しいの？』

渡「いや、早く食べろよ待っててやるから」

『いやいいよ？先に海は行ってきなよ』

渡「お前またどっか行くじゃん」

『まぁ、海には行かないけど』

渡「どこ行くの」

『ガレージに』

渡「ふーん、ならいいや海行く」

『う、うん行ってら』

渡辺くんはブツブツ何か言いながら部屋から出て行った