◆ ページ33
それから2週間はほんと仕事覚えるのに必死な日々で、ソウルに来た最初の時みたいにただ何も考えずに仕事を頭と体に叩き込んだ。
ハラムさんは本当に鬼畜なくらい仕事の鬼で、休憩とトイレ以外は本当に部署の外に出られなかった。
それでも良かったことは、サブマネの時と違って定時で上がれるようになったこと。
だから時間に余裕ができて、前より早めに家に帰って全然片付いてなかった部屋の整理と料理したり、朝お弁当も作れるようになった。
それから、鏡の前で自分の耳たぶ確認して。
左右で可愛らしく光る、誕生石のピアスをつんと触って自然と口元が緩んだ。
もちろん右耳上の軟骨のとこにもあるピアスも、シンプルなゴールドが煌めいてる。
それに関してはほんと嫌な記憶になるかと思ったけど。
今はこの新しく開けた方のピアスのおかげで、全然、何も気にならない。
両方の耳たぶのピアスは、実はあの後すぐ開けてもらった。
ホソクさんに紹介してもらった、スタイリストのお姉さんに。
セジンさんから部署移動をメンバーの皆さんにお知らせしたとの連絡があった後、カトクでホソクさんがあんまりしつこくヘアワックスとパックをあげるから取りに来てって言ってくれるもんだから。
この人にこんなに言ってもらえるなんて、ほんと光栄しかないことだし、ホソクさんには渋る理由もそんなになかったのもあって、同じ社内にいるわけだし顔見せる程度ならって、ホソクさんの作業ルームに顔出した。
HS「Aちゃん!どうして何も言わないんだよ!水臭いよ!悩んでたなら相談してよ!」
まず急にサブマネ抜けたこと、いっそ気持ちいいくらいになじられたから笑ってしまった。
『ごめんなさい』
HS「ほんとだよ!とりあず落ち着いたらでいいから、他のメンバーにも顔見せなよ?心配してるよ皆」
頭をぐしゃぐしゃ撫でられながらそう言ってもらったけど、私は笑顔作って他の皆さんに挨拶行くかは、曖昧に誤魔化した。
697人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:フネ55 | 作成日時:2023年3月27日 6時