にばんめの恋【JK】- 私の初恋強奪事件 -

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ぐわっと何かが腹の底から燃え上がって、メラメラと胃の中焼いてくような、ヒリヒリした不快な感覚。

奥歯がぎりっと音を立てて、知らない内に歯を強く噛み締めてたことに気付いた。

衝動的に立ち上がって、Aのいる方に顔向けたら…テヒョンイヒョンと話してた。

自然に笑い合って、少しだけ気を遣った様子のヒョンが、そっとAの曲げた肘に手を触れて。

それに気付いたAが、嗜めるように手を取ったら、逆にぎゅっと握られてた。

周りはそれを見てるのに、誰も気にしない咎めもしない。

ほんと、そうなるべく用意された環境で、ぬくぬく気持ちを育もうとしてるようにも見えて。

めらり、と腹の中を舐めてた炎が喉まで迫り上がってきて、俺は思わず口を押さえてた。

Aが、テヒョンイヒョンともう一度、

恋を始めてしまったらどうしよう。

変な汗が吹き出して、ずるっと自分のシートに座り込んで、そのままばったり横になった。

口からとろりと吐き出されそうな言葉は、とても誰かに聞かせられるようなものじゃなくて。

必死で口を押さえて、押さえ込むように何度も唾を飲み込んだ。

Aが俺を選ばないなんて。

そんなの、嫌だ。