相澤先生の寝袋 [ヒロアカ] (ページ41)

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相澤先生の寝袋ありがとうを言いたくて(勤労感謝の日企画・番外編) ページ41

洗濯物は思っていたよりも多かった。

相澤は洗濯機から生乾きの服を取り出し、洗濯ばさみに挟んでいく。

次に網に入っている服を手に取った。

そこで、相澤はフリーズしてしまった。

相「…これ、……Aの………/////」

そう、網の中から取りだしたものは昨日Aが着けていたであろう下着だった。

こんなものを見てしまえば、さすがの相澤も顔に血が上ってしまう。

Aも最近は自分の女体に慣れてきて、下着の違和感もほとんどなくなっていた。

平然とそれらを着けて過ごしているAを見ていて、相澤も別に意識していなかった。

いつだったか、ブラジャーだのパンツだのと騒いでいたAを思い出して相澤はさらにいたたまれなくなった。

しつこくない程のレースの水玉模様の黒いブラジャーとショーツを持って、相澤はズルズルと洗濯機の前で座り込んだ。

"黒の、レースの……"

相澤はそれをAが平然と着けて、昨日の情報学の授業をやっていたのを想像して、もう頭の中が大変なことになっていた。

Aの周りで最も多く黒色を纏っているのが、自分であることに相澤は気付いた。

相「・・・俺の色とか……あいつ何考えてんだ…////」

しかもAがここにいない今、Aの下着を持っているという現状も相澤の背徳感を煽る状況であった。

相澤はまさかと思いながら、Aの男用の下着が入っているタンスの引き出しを開けた。

相「＿＿＿＿＿＿＿」

入っているパンツもアンダーシャツも、全部黒で統一されていた。

女であっても男であっても常に自分の色を服の下に纏っているAに、相澤は言葉をなくした。

いくら同居していても後輩の下着など見ないだろう。当たり前だ。

それがこのようなアブノーマルな状況に陥って、自分の後輩の"服の下の秘密"を知ってしまって相澤はどんな顔で帰ってきたAを見ればいいのか分からなくなっていた。

もうまともに目を合わせて話せないかもしれない。

相澤は家事をやろうなどと意気込んでいた数時間前の自分を殴りたくなっていた。

もはや家事どころではなくなっている相澤だが、未だ煮込んであるカレーを忘れてはいないだろうか。

ｶﾞﾁｬｯ…

『せんぱーい！ただいまっス！
任務が早く片付いたんで、少し早めに帰れました！
…って、なんか焦げ臭い！？！？』

少し早めに帰ってきたAは、台所で異臭を放ちながらも煮込まれている鍋と洗濯機の前で自分の下着を持つ相澤を見て立ち尽くした。