イケメンは恋愛対象外です。～fourth～【ＳＳ】【ＯＳ】 (ページ42)

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じりじりと地面を焼く日差し。

沖縄とはまた違った暑さに包まれる。

もうすぐ夏休みだというのに、人事部は相も変わらず。

浮ついた話すらない。

二宮くんも相葉くんも、彼女と過ごすより二人で遊びに行く予定のほうが
多いらしい。

彼女怒るよ？大丈夫？

･･････まぁ、私は人の心配なんてしてる場合じゃないけど。

あれからいつも通りの日常を送っていた。

何も変わりなく。

だけどついに夏が来てしまった。

しかも松本くんの言っていた観光スポットに行く日ももうすぐ。

あの時頷いてしまったからか、結局翔くんを誘うことになっている。

夏休みになれば、話す機会なんてないだろう。

連絡先？知ってるけどかけるの嫌だもん。

『はぁ････嫌だなぁ･･･』

たまにエレベーターやロビーで遭遇するけど、翔くんは普通に接してきてる。
付き合う前みたいな。

ああ、アプローチは当然もうしてこないけど。

だから余計誘いにくい。

振られるって分かってるのに告白するとか何の拷問？

っていうか今考えたら、翔くんって社長令嬢と付き合ってるんだよね？

オッケーされたらこっちが困ることに気付いた。

『おはよーございまーす････』

肩を落としながら部署に向かうと、やっぱりいつも通りの光景が広がっていた。

唯一違和感を指摘するとすれば。

『二宮くん、相葉くん？何でそわそわしてんの？』

彼らがいつも通りじゃないこと。

何で二人は私の顔色を窺っているんだろう。
なにかしたかな。

「ああもう、見るからに落ち込まないでくださいよ！別にAさんが何かやらかしたとかじゃないから」

『じゃあ何で私の顔色を窺ってんのよ。なに？ヤバイ噂でも流れてるの？』

「まさか。そうじゃなくって･･･」

相葉くんは気まずそうに二宮くんへ視線を送る。

「俺のこと見ないでよ。期待しないで」

「俺からは言えないよ～！ニノならいけるでしょ！」

「馬鹿！俺にだって良心くらいあるわ！！」

『だから何の話？』

まぁ二人の様子も気になるけど････

何より気になるのは、彼だ。

『智は？「どうしても早く行かなきゃいけない大事な用ができたから」って先に家出てたんだけど』

「あー･････」

「それは････」

二人の動揺で何となく察する。

君達が隠してることと、智の用は繋がってるわけね？

っていうか何で私に隠すの！？寂しい！