イケメンは恋愛対象外です。～fourth～【ＳＳ】【ＯＳ】 (ページ41)

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「････いつ」

松本くんが目を細めて問う。

怪しむ気持ちは分からないでもないけど！

『わ、私が翔くんに告白した時･･････』

あの時は本当に、智のこと一切忘れた。

だから告白できたんだった。

････まぁ、それ以降は忘れられてなかったけど･･･。

「告白、ね。じゃあ今回も忘れて告白すれば？」

『だからそれは････』

「･･････っんっとにじれったいなぁ、あんたらは！」

と言われましても･･･。

『･･････そういう松本くんはどうなの』

「？何が？」

『佐倉ちゃんのこと』

「･････関係ある？」

『いや、単純に気になっただけ････』

私にあれこれ言ってるけど、松本くんは吹っ切れてるんだろうか。

佐倉ちゃんのこと、恋愛的な意味では好きじゃないって言ってたけど････

“『････まだ佐倉ちゃんに「執着」してるの？』”

“「･････多分。高校が楽しすぎたな」”

まだ忘れられてないとも言ってた。

結局どうなったんだろう。

「･････もう吹っ切れたよ」

『本当！？』

「今度受付の女の子とデート行くし」

『ええ！？』

さ、さすがイケメン・・・・！

でも全然嬉しそうじゃないのはどうしてだろう。

「俺のことはいいから自分のこと考えろ！」

『すみません･･･でも、告白って････』

「しづらいのは分かってる。俺がAさんの立場になったとしても躊躇してると思う。けどこのままじゃ何も変わんないよ」

『････うん』

「･･･今すぐって急かしたのは謝る。人に言われたぐらいで言えたら苦労しないわな」

『え？』

松本くんはスマホで何かを調べると、少し目を輝かせた。

「･･････旅行」

『はい？』

「旅行に誘え！」

ズイッと目の前に出されたスマホの画面に映っていたのは、

必ずカップルが誕生するという噂で有名な観光地だった。

『････ここに？』

「そこに」

『誰を？』

「翔くんを」

『どうするの････？』

「誘う以外に選択肢があんのか？」

『ですよねー』

松本くんって意外とロマンチストだな････。

こういうの一番馬鹿にすると思ってた。
むしろ好きなんだね。

こういうの馬鹿にするのはどっちかというと二宮くんかも。

「毎年夏が一番効果が上がるって言われてんの、そこ」

『････そこで』

「告白するしかないだろ」

『う････』

来年の夏に、翔くんに･･･？

『･･････はぁ』