〜１７８〜 ページ34
「････A？A！」
額に手を乗せられたような感触に、ふっと目を覚ます。
寝起きでうまく頭が回らないけど、目の前にいるのが智だってことは分かった。
「あっ。起きた？」
『智････』
「熱測ろっか」
しばらくしてから智は安心したように息を吐いた。
「お、下がってる」
『どれくらい････？』
「３７度３分。念のために明日も休む？」
『ううん･･････流石にそれはできない････』
「そう？」
無理はしないようにな、って頭を撫でられる。
･･････この手じゃなかった。
昼のあの手は、もっと白かったもん。
ってことはやっぱりあれは夢かぁ。
なんか残念。
「晩御飯は何が食べたい？」
『ん〜と････』
少し間を置いて
『智の作ったハンバーグが食べたい･････』
なんて我が儘を言ってみる。
智の作ったハンバーグは本当に美味しい。
店出せるんじゃない？ってくらい？
大袈裟かもしんないけど、本当にそれくらいの味。
でも智といえば魚かなぁ。
捌くのすごい上手いんだよね。
「お前はま〜た手間かかるもの頼んで･･･」
『ダメ？』
「いいよ。ちょっと待ってて」
智の足元には買い物袋。
『買い物行ったの････？』
「うん。あ、ハンバーグの具は買ってきてるから安心して」
『え？』
既に買ってきてた？
ってことは、私がハンバーグ食べたいって言うの分かってたんだ！？
『さ、智凄い････』
「そりゃあ、Aの考えることなんて単純だし分かる」
『単純って･･････』
「ほら、晩御飯できたら呼ぶから、それまで大人しく待ってろ」
『私も手伝う････』
「病人が動くな。大人しく！」
『うっ････は、はい･･････』
まぁ確かに、よくよく考えたら病人に料理任せるって無理だし
むしろ邪魔になっちゃうか。
部屋を出ていく智の背中を見送りながら、枕元に置いてあったスマホの電源をつける。
すると嬉しいことに、二宮くんや相葉くん、松本くんからラインが来ていた。
内容はどれも、「大丈夫か」とか「早く治してね」とか。
みんな優しいなぁなんて感動しながら「ありがとう」と返す。
しばらくスマホをいじっていると
「Aー？できたよー！」
という声と共にいい匂いが鼻をくすぐった。
『わぁ････美味しそう･･･！でも何でケチャップ？私デミグラスソース派なんだけど』
「俺はケチャップのほうがいいもん」
『えー･･･』
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nao(プロフ) - 主人公も智君も最低ですね。翔くんと別れてほしいです。 (2020年3月31日 12時) (
レス) id: 3ab06130a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち
| 作成日時：2020年3月30日 22時
