イケメンは恋愛対象外です。～fourth～【ＳＳ】【ＯＳ】 (ページ31)

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････だるい。

頭痛いし、喉もイガイガする。

咳も止まんない。なにこれ。
っていうか吐きそう。

「Aさん、この企画書ですけど･･･。････Aさん？」

二宮くんの声が遠く聞こえる。

相葉くんの慌てた顔も何でか歪んで見える。

「あっつ！完全に風邪ひいてるじゃん！」

『･･････え？そう、なの？』

「気付かないで会社に来るとかどんだけ馬鹿なんだあんたは！！」

『ん～････ごめ、ん』

「ああもう、謝らなくていいから帰って薬飲んで寝ろ！大野さんや雅紀に心配かけたくないでしょ？」

『でも････････』

迷惑かけたくない。

プライベートでは結構迷惑かけてるし、この前の沖縄の件でも任せちゃったし、

これ以上二人にやらせるわけには････。

そんな私の思考を読み取ったのか、「ダメ！」と指でバッテンを作る相葉くん。

「俺らは、Aちゃんが無理して倒れるほうがヤなの！ねっ？」

『ん･････』

「俺もキツイ言い方しましたけど･･･Aさん、あの日から元気ないし、無理に笑って過ごそうとしてるじゃないですか。そんな姿、あんまり見たくない」

『相葉くん、二宮くん･･･････』

「大野さんももうすぐ戻ってくるから、そしたら事情話して帰りな？」

『････ありがと･････』

声は掠れてしまったけど、充分届いたのか優しい笑みの二人。

ここまで優しいと、罪悪感すら覚えてくるよ･･･。

「あっ、大野さん！来て来て！」

「ん？どうかした？」

「Aちゃん、風邪ひいてるみたいで････」

「ええ？」

朝なんも言ってなかったじゃん、と智は私の額を触った。

だって私、朝弱いからいつもより寝起きが悪いだけかと思って。

そんな言い訳も声に出ないまま、鞄をそっと持たされる。

「A、立てる？」

『立てる････っていうか何で智が････？』

「俺も一緒に帰るからだけど」

『えっ？』

まさかの返しに思わず固まる。

智も一緒に？何で？

『わ、私一人でも大丈夫･･･』

「大丈夫ならそんなにフラフラしてない」

『う････でも智にまで迷惑かけるわけには、』

「ニノとか相葉ちゃんに気使うのは分かるけど、俺にまでそうする必要ある？」

『･･････』

「････何のためにいつも隣にいてると思ってんの」

馬鹿、と頭を軽く小突かれ

結局私は智と家へ帰ることになった。