〜56〜 ページ7
『私頼んだよね?ね?』
ラーメン屋を出てから二人に問い詰める。
「ラーメン美味しかったね〜」と無邪気に笑う相葉くん。
確かに美味しかったけど!
今はそれじゃない。
「俺達も一応言ったよ?「眼鏡外してから行こう」って」
『じゃあ何で・・・・』
「いや普通、わざわざ眼鏡外せって言われたらどうしてか気になるでしょ」
『あ、それもそうか。・・・もしかして』
「「Aさんが「気になるから外して」って言ってたの」って言ったらそれはもう嬉しそうな顔して「んじゃ外さねー」って返されちゃったのよね」
「あんな顔されたら何も言えないよねぇ」
『・・・・・やられた・・・・』
“そんなあからさまに「櫻井くんかっこよすぎて死んじゃいそう」って顔されたら分かる”
聞いて初めて分かった。
櫻井くんは元から二人に聞いて知ってたんだ。
だからあんな言葉を・・・・・。
“いいぜ、死んじゃえよ。俺のこと好きすぎて頭おかしくなってさ、俺を求めて惨めに縋りつけよ”
『っ、』
カッと顔が熱くなる。
だ、ダメだ。思い出したくもないこと思い出しちゃった。
『・・・・好きになんてならない・・・・・』
私の無意識の言葉が届いたのか、二宮くんは私をじっと見つめた。
あんな・・・・あんな人に惚れるわけない。
私は、もっとかっこよくて紳士的な人がタイプなんだから。
だから櫻井くんなんて、好きじゃない。
好きになっちゃいけない。
絶対に。
「・・・・・もう手遅れだと思うけど」
しん、と静まったように周りの音が聞こえなくなる。
二宮くんの声しか聞こえない。
「イケメンは目の保養でしかないとか、ただの言い訳でしょ。そう自分に言い聞かせて、翔さんを好きにならないよう必死に踏ん張って。結局あの人にハマっていってるじゃない。いい加減諦めなよ」
『違う!櫻井くんのことは好きじゃ、』
「ないって言い切れる?」
『な、い・・・・はず・・・』
「ほーら、言い切れてない。・・・・今のままじゃ、誰も幸せになれないと思いますけどね」
二宮くんは相葉くんに声をかけて「先に帰りますね」と去っていった。
相葉くんはよく分かっていないような顔をしていたけど、
私の様子を見るなり心配そうに振り返ってくれていた。
“今のままじゃ、誰も幸せになれないと思いますけどね”
“みつきが翔くんと付き合ったら俺達お別れか”
・・・・じゃあどうしろって言うのよ。
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とも(プロフ) - 佐倉ちゃん頑張れ!もう一押しだ( ̄▽ ̄;)佐倉ちゃんには可哀想だけど…智くんの為に頑張って! (2020年2月24日 8時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 翔潤さん» コメントありがとうございます!彼女に寄り添い、そうして想ってくださってとても嬉しいです。まだまだ物語は続きますが、三人がどういった行動を取るのか、そしてどんな結末を迎えるのか、楽しんでいただけると幸いです! (2020年2月16日 23時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
翔潤(プロフ) - ここは、智くんが男気を出して、翔くんのもとに、送り出して欲しいなって。彼女の翔くんへの思い、紡いで欲しいって。勝手な事を書いて、本当に申し訳ありません。彼女の翔くんへの気持ちを思うと、どうしても投稿せずには、いられませんでした。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2ca84f8a36 (このIDを非表示/違反報告)
翔潤(プロフ) - 初めまして。私としては、翔くんと結ばれて欲しいです。智くんと付き合っても、彼女の心の傷は癒えないし、どれだけ、智くんが言葉や態度で示しても、幼なじみだから、同情で付き合ってるんじゃないかって、疑心暗鬼になってしまうと思うんです。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2ca84f8a36 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 私の、じゃなくて私もでした← 誤字・・・・ (2020年2月16日 16時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかづち | 作成日時:2020年2月8日 1時