第6話 ページ6
ｼﾙｸ「まぁ、こうなるわな」
大はしゃぎして、疲れてしまったAはシルクに抱かれ夢の中。
指を吸う手をそっと離すとむにゃむにゃと漫画のように声を上げた。
ﾓﾄｷ「お嬢ずっと走り回ってたもんね…腕大丈夫？変わろうか？」
ｼﾙｸ「いや、大丈夫。それよか鍵開けてくんね？」
ﾓﾄｷ「はいはい」
ﾏｻｲ「あ、また指吸ってる」
ｼﾙｸ「直んねーもんだなこれって」
部屋に着いて布団にAを寝かせた。
母達が帰ってくる間暫くAはうちに居る訳だが、Aはその状況を理解しているのだろうか。
父も母も居なくて寂しくはないのだろうか。
ｼﾙｸ「ちびっ子なりに色々我慢してんだろーなぁ」
ﾍﾟｹ「にちゃ〜」
ｼﾙｸ「にちゃって呼ぶな」
ﾓﾄｷ「お嬢の呼び方って独特だよね、上手く言えないんだろうけど」
ｼﾙｸ「お前｢もちゅ｣だっけ」
ﾓﾄｷ「うん、ンダホの真似して｢もっきゅん｣って呼んでるつもりらしいよ」
ﾏｻｲ「何それ？可愛過ぎ」
ﾍﾟｹ「俺｢ぺぇ｣らしい」
ｼﾙｸ「流石にあの歳で｢ぺけたん｣は難しいだろ」
少し話していると寝室から聞こえた泣き声。
出会ってから一度も泣かなかったので、一同は少し驚いた。
ｼﾙｸ「珍しっ、泣いてら」
ﾓﾄｷ「どうしたのかな？」
部屋に向かってみると、タオルケットを握って誰かを探すように立っていた。
シルクを見つけるや否や足元に駆け寄って来て抱き上げろと言わんばかりに手を伸ばす。
ｼﾙｸ「どした？寂しくなっちゃった？」
肩に顔を埋めてタオルケットも握ったまま引きずりリビングへ。
ﾝﾀﾞﾎ「お嬢どうしたのー？だほちゃんおいで？」
『うﾞ…』
ｼﾙｸ「あ、行っちゃうんだそこは」
ンダホが手を伸ばすとシルクから体重を離し、ンダホの腕の中へ。
皆がAを見ている間にシルクは母に連絡を入れに別室へと移動した。
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作者名：憐
| 作成日時：2018年7月13日 4時
