第24話 ページ24
一方のシルク達は、只今事務所で打ち合わせ中。
時計をチラチラと見ながら話を聞いて、ソワソワと落ち着きがない。
今朝のAの様子から気になって仕方ないのだ。
ﾝﾀﾞﾎ「シルクちゃんと聞いてた？Tシャツの話」
ｼﾙｸ「ん？何が」
ﾝﾀﾞﾎ「各自でデザインすんの。もー、お嬢の事は大丈夫だって」
ｼﾙｸ「いや、でもな…」
ﾓﾄｷ「マサイが相手してんでしょ？大丈夫だよ、お嬢の機嫌取り一番上手いから」
そう言われても気になるのは仕方ない。
それに、一番身近な兄である自分が一番構えてない為、最近Aとの距離も少し遠くなった。気がする。
ｼﾙｸ「ん〜、ちょっと電話して来る」
ﾝﾀﾞﾎ「もー…」
ﾓﾄｷ「まぁまぁ、ンダホ。本当に最近Aに構えてないみたいだから仕方ないよ」
会議室の前で電話しているシルクを見詰める。
よく考えてみれば確かにそうだとンダホもそれ以上何も言わなかった。
一方公園ではシルクと電話中のマサイ。
砂場で遊ぶAを監視しながらぺけたんは近くのベンチで休憩していた。
『ぺぇ、ましゃは？』
ﾍﾟｹ「マサイは電話。長いからお仕事のかな」
『ふぅん』
Aは少し離れた場所で未だ電話中のマサイを見て興味が無さそうに返事をした後、また作成途中だった砂の山を作り始める。
長閑な陽気に少し眠気が呼び起こされぼーっとしていると、何処からか木のような棒状の物が倒れた音が聞こえた。
自分達以外にも人が居たのかと何気なく公園を見渡すと、老婆が横たわっているのを見付けた。
ﾍﾟｹ「え、何、」
その見て見ぬフリなど出来ない光景にぺけたんは立ち上がり老婆に近付く。
散歩中、杖と足が引っ掛かり転んでしまったようだった。
老婆の異常が無いかを確認して荷物を拾い上げベンチに戻ろうとした時、砂場に居たはずのAの姿が無い。
ﾍﾟｹ「あれ？A？」
自分が見ていない隙に隠れたのかと名前を呼んだが一向に姿を現さない。
ﾏｻｲ「お待たせ、電話シルクだった」
ﾍﾟｹ「ねぇ、マサイやばい、」
ﾏｻｲ「ん？何？」
ﾍﾟｹ「Aが消えた」
ﾏｻｲ「は？」
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作者名：憐
| 作成日時：2018年7月13日 4時
