初めてのちゅー。（JUMP×JUMP） (ページ1)

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1st kiss （1） ym×cn ページ1

【ファーストキス】

山田side

「ちーねーん、ここは俺の場所。勝手に座るな！」

『えー、いいじゃん！先に僕が座ったの。早いもん勝ち！』

そう言いながら、コンビニで買ったパンを食べるこいつは、幼馴染の知念侑李。

昼休みになると同じクラスであるにも関わらず、こうやって屋上に上がって一緒に昼ごはんを食べる日々。

俺は、屋上の1番奥にあって日がよく当たるベンチがお気に入りなのだが､､､。

その場所を知念に取られたから、仕方なく地面に座って、購買で買ってきたオレンジジュースを飲んでいると、

『涼介ってなんで彼女作んないの？』

「ゲホッ！」

唐突の質問に、気管支に入ってしまった。

『わっ、ごめんごめん、そんな驚くこと？？』

そう笑いながら言う知念

『だって、涼介モテるじゃん？昨日も、一つ下の子に告白されたでしょ？』

「うん、まーされたっちゃ、されたけど､､､」

『どーせ、好きな子なんていないのに、俺には好きなやつがいるからごめんね、とか言って振ったんでしょ？』

「なっ！俺にだって好きなやつぐらい！！！」

今年で17になる俺にだって、好きなやつぐらいいる。

ずっと､､､何年も片思いしてる相手がいる。

けど、そいつに告る勇気がない。むこうは俺のこと、ただの友達としか思ってないだろうし、仮に思いを伝えたところで、振られたあと気まずい空気になるのが嫌だから。

『好きな子いるなら、告っちゃえばいいのにね～』

「なっ、告れるんであれば、そんな俺だって言いたいさ､､､」

『涼介、顔はいいんだから。だって、僕、涼介に告られたら、オッケー出しちゃうもん』

そんなこと言うなよ､､､。

本気にしちゃうだろ､､､。

「っ、知念冗談はよせって、笑えねーよ」

『冗談？』

「いや、さすがに冗談だろ？」

『冗談じゃないよ、本気だよ』

俺を見る知念の目は本気だ。

つぶらな瞳で真っ直ぐに見られるのに耐えられず、顔ごと逸らしてしまった。