任務33 ページ36
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「チサト先輩……」
私の話を黙って聞いていた優子は、俯きながら呟いた。
少しばかり声が震えているのは、気の所為ではない。
「優子、大丈夫だよ。優子は間違ったことしてないんだからね!」
そんな優子を見兼ねて、紗月は明るく声をかける。
「優子を騙すなんてほんと最低…!優子、落ち込むことないよ?」
優子の背中を擦りながら、紗月は涙目になりながら励ましの言葉を言う。
でもね、紗月。
『多分違う』
「え?」
紗月が戸惑いながら私を見ると同時に、優子は勢いよく立ち上がる。
「あんのクソアマよくも騙しやがって……ぶっ飛ばす」
そう言い放った優子の顔は、全くもって落ち込んでおらず、ただただ怒りが溢れていて。
『…やっぱり』
「えぇ…」
紗月の目に溜まっていた涙はいつの間にか消えていて、さっきまでの表情はどこへ行ったのやら、優子のことを冷めた目で見つめていた。
分かるよ、紗月。
あんたの気持ち。
心配しなきゃよかったコノヤロウ…!!
……でしょ。
顔に書いてあるもん。
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凛 - firefly*さん» はい、大丈夫です! (2020年3月18日 22時) (レス) id: a650642e55 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - はじめまして!小説を楽しく読ませて頂いております。これからどのように物語を紡ぐのか楽しみです。更新頑張って下さい!リクエストなのですが、日向翔陽異能力者でお願いします。殺戮に特化しており、殺戮の異能力の中では最強の設定で (2020年3月18日 21時) (レス) id: a650642e55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真田礼 | 作成日時:2020年3月18日 3時