第332話 ページ4
「爆豪、水無月。
お前ら二人、今日の授業は残り時間ずっとそうしてろ。体制崩すなよ」
『はい』
「へい」
遠ざかっていく相澤先生の背中に、二人は不満を隠さぬ返事を返した
『・・・・・・まったく。爆豪があんな騒ぐから』
「てめぇが俺の邪魔したからだろ!!」
『騒がないで。相澤先生が来る』
「・・ッ・・・・・・チッ」
・・・──ボゴォン! ドォン!!
「・・・・・・・」
『・・・・・・・』
・・・──BZZZ!!! BOOOM!!!
遠くの方で、引き続き訓練を続けてる皆の声や音を聞きながら・・・二人は ただただ時間が過ぎるのを待っていた
耐え切れず、最初に口を開いたのは水無月だ
『イマイチなのよねー』
「あ?」
『私の考えてる必殺技。といっても、パワーアップさせようとしてるだけなんだけど』
「・・・・・・ま、テメーも元から必殺技持ってたしな。あのバカみてえにデケー矢が最大級の必殺技なんだろ」
一瞬 顔を顰めた爆豪だったが、他にすることも無い為か、割と素直に水無月の会話に応じた
『林間合宿での訓練で、"個性"の威力自体は上がったハズなんだけど、ソレがなかなか技に乗りきらなくてね』
「・・・・・」
『・・・・』
「・・・・」
『・・・・あの、何してんの』
先程から、なにやら手をコキコキと動かし、あらゆる構えを次々と作っている爆豪を、水無月は怪訝な顔で見ていた
「・・・シンプルだが、このポーズが一番イイ」
そう言って爆豪は、両手首を合わせ グイッと水無月の眼前に突き出した
『え、何それ・・・かめはめ波・・・?』
「ちッッげぇわバァーカ!!!お前技の威力上がんねーって今言ってたろ」
『え・・・あぁ』
「構えが悪ィーんだよ。お前、左手を構えて右手で弓引いてるみてぇなスタイル取ってんだろ」
『うん』
「あれじゃ どんだけ鍛えよーが[弓を引いた分]の威力しか出せねェだろ。だから構えを変えりゃいい
んで、シンプルだが この構えが一番イイんじゃねーの
右手と左手・・・それぞれで出せる最大級の威力を合わせりゃ、合宿で鍛えたモンも そのまま出せンだろ」
『なるほど・・・私は水も操る事ができるから、周囲に水があれば ソレも使えるかも。そうすりゃ かなりの威力になるわね・・・
・・・・・って!それくらいアンタに言われなくても自分で気付けたけどね!!』
「へーへー」
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るむ(プロフ) - さすがに無理やり過ぎませんか?こんな性格悪過ぎ女好かれないと思います…口調も男みたいですし、嫌われ女なら分かりますが、好かれてるのは分かりません。どこが良いんですかね…? (2023年4月17日 22時) (レス) @page44 id: fe9b123905 (このIDを非表示/違反報告)
サボり日和 - めちゃくちゃ面白いです!!一気読みしちゃいました!物間君との試験のところとか、仮免試験のときの水無月ちゃんがかっこよすぎて……!!アニメや漫画で見てみたすぎる!応援してます!お体には気を付けて更新頑張って下さい!! (2022年4月5日 13時) (レス) @page49 id: 88c73e1f71 (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - 怜さん» 嬉しいコメントをありがとうございます!こちらこそ、よろしくお願い致します (2021年10月3日 1時) (レス) id: 2125adda19 (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - ナッツさん» ありがとうございます!!とても嬉しいです!これからも、よろしくお願い致します (2021年10月3日 1時) (レス) id: 2125adda19 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 轟くんと夢主ちゃんの小説を探しててたまたま見つけたんですが、すごく面白くて一気読みしてしまいました…!これからも更新楽しみにしています🙌🏻 (2021年10月2日 12時) (レス) id: 3b2a90c584 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綾林檎 | 作成日時:2021年9月17日 18時