第843話 ページ4
＿＿＿バサッ
「はぁ〜っ」
ホークスは目頭を押えながら椅子に腰掛け、別の資料に手を伸ばした。それは【水無月Aに関する資料】と書かれた2枚の紙
「"日本古来の伝統芸能を生業とする水無月家。彼女はその直系一族であるが出生は複雑。
17年前、彼女の母親である水無月 水凪子には交際している男がいたが、男は児童養護施設の出身で･･･素性の知れない人間だと言われ、一族からは認められず、結果 駆け落ち。
そうしで生まれたのが、水無月Aと考えられる。"」
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【小学2年生】
6月12日-23時42分
住んでいたアパートで火災事故が発生。母である水無月 水凪子が死亡。建物は全焼した。
6月18日-正式に水無月家に戸籍が移る。
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「"以降は、水無月家で次期当主として育てられる。
12歳までに水無月家当主としての教養を叩き込まれた水無月Aは、華蘭学園 中等部に入学。同年には当時の生徒会長のスカウトを受け、副会長に抜擢。"」
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【中学2年生】
当時 1学年上だった政治家の息子を抑えて生徒会選挙に勝利。中等部からの外部入学だったにも関わらず、生徒会長に就任。
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「中学時代の水無月Aは評判の良い優等生。容姿端麗で文武両道、模範的な人格で、高いカリスマ性を持ち、生徒だけでなく教職員からの人望も厚かった･･･
その後 生徒会長になった水無月Aは、華蘭学園に特別講演の為 訪れたアメリカの元トップヒーロー「ロードスター」と接触
とある一件で、水無月Aにヒーローの素質を見出したロードスターは、古い友人でもある根津校長に 水無月Aを紹介。彼女は特別推薦枠で国立雄英高等学校の推薦入試を受験する」
資料に目を落とし、書かれた内容をブツブツと呪文のように呟いていたホークスは、重く長い溜息を吐いた
「･･･クソ」
バサリと音を立てて落ちた【水無月Aに関する資料】
ホークスの手から離れた紙2枚のうち、1枚は雄英高校にいた約1年の経歴。もう1枚は[水無月Aの戸籍]と、彼女の16年についての記録と詳細だったのだが
「少なすぎる」
A4の紙 2枚に収まってしまった、水無月Aの16年。
「母親を亡くし、水無月家に引き取られるまでの約8年の情報が、いくら探しても出てこない。どこで生まれたのかも、父親も･･･全く分からない。死柄木といい 荼毘といい、なぜこうも情報が出てこない？
彼女は一体、何者なんだ？」
第844話「埋まらない距離」→←第842話「ホークスの独白」
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りん - 更新ありがとうございます！次回も楽しみにしてます！ (10月2日 20時) (
レス) id: 73e65e112f (このIDを非表示/違反報告)
瑠菜(プロフ) - いつも読ませて頂いてます！最近沢山更新して下さって嬉しいです！次も楽しみにしてます！！ (10月2日 20時) (レス) @page50 id: 7dd3e7d4a1 (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - ごんさん» 1日で読んで下さったんですね。長かったでしょうに、ありがとうございます。完結まで長くなるかと思いますが、最後までお付き合い頂けると嬉しいです。次回もよろしくお願いします！ (10月1日 23時) (レス) id: ed59487077 (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - たびするひよこさん» ドキドキキュンキュンして頂けて嬉しいです！次回は続編です。何卒よろしくお願いいたします！ (10月1日 23時) (レス) id: ed59487077 (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - さっつんさん» そんなふうに言って頂けて本当に嬉しいです。とても励みになります！最後まで頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします (10月1日 23時) (レス) id: ed59487077 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾林檎 | 作成日時：2024年5月5日 6時
