第611話 ページ5
『･･･保護者ァ？』
Aの目に、再びナイフのような鋭さが宿る
「ああ。親の同意書とか色々いるんだ」
『私に親なんてモノが存在しない事、お前だって知ってるだろ』
「
『ぁ"あ"？』
露骨に嫌な顔をしたAだが、奏海は素知らぬ顔でカルテに何かを書き続けている
「アイツもヒーロー活動で忙しいだろうけど、お前の頼みなら聞いてくれんだろ」
『アイツに頭を下げるなんて、死んでも嫌なんだが』
「なんで」
『ムカつくだろ』
「気持ちはわかるが、
(こ、この女の子･･･水無月先生のご親戚だって聞いてたけど)
(繁忙期の水無月先生以上に冷たくて怖い)
(さっきから、生きた心地しないんだけど･･･)
「んじゃ明日の12時に またココな。昌緒海と来るんだぞ」
『･･･チッ、仕方がないわね。患者が一人増えてても文句言うんじゃないわよ』
「ああ。保護者の同意書さえ貰えれば、あとはどうでもいい」
(((ええー･･･)))
(な、なんだろう、この二人･･･本当に親戚同士？)
(終始 お互いに無関心というか、淡白というか･･･冷たいというか･･･まァ水無月先生は昨日まで多忙だったからだけど)
(でもある意味、ちょっと似た者同士？)
「キミたち」
「「「は、はい！！」」」
「何ボーッとしてるんだ？」
「す、すみません！」
「これ頼むよ」
「あ、はい」
奏海は書き留めたカルテをパタリと閉じ、近くにいた看護師に手渡した。看護師は他の二人も連れて、院長室を出ていった
「ふう」
人が減った院長室で、奏海はソファに深く身を沈め、Aと向き合った
『･･･』
未だしかめっ面で腕を組むA見て、奏海は仕方なさそうに頬を緩め、立ち上がった
「昨日の電話は悪かったな。いや･･･その、週末は特に忙しくてな･･･時間に追われすぎて、言葉を選べなかった」
『別にどうでもいい』
「･･･オールマイトの引退以降、敵による事件は増え続けている。小さなものから大きなものまで
病院も忙しくなった。以前よりずっと･･････本当は、紹介状なんか必要なくさせて、誰でもいつでも困ってる人を助けてやりたいけど･･･現実はなかなか難しい」
『･･･』
Aは横目でチラリと奏海を見た
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綾林檎 - つゆりさん» 嬉しいコメントをありがとうございます！続編でも、どうぞよろしくお願い致します (2022年12月6日 19時) (
レス) id: ed59487077 (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - 瑠璃さん» コメントありがとうございます！良いコンビですよね (2022年12月6日 19時) (レス) id: ed59487077 (このIDを非表示/違反報告)
綾林檎 - 脳筋(笑)さん» コメントありがとうございます！続編でもよろしくお願い致します (2022年12月6日 19時) (レス) id: ed59487077 (このIDを非表示/違反報告)
つゆり(プロフ) - 更新ありがとうございます！初期づきちゃんと初期ろきくんのくだり面白かったです！続編でも強くて可愛い水無月ちゃんを応援させていただきます！！！ (2022年12月1日 18時) (レス) @page50 id: 15b7003481 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！水無月ちゃんと天喰先輩の組み合わせ大好きです！！ (2022年11月29日 22時) (レス) @page39 id: 995eaca907 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾林檎 | 作成日時：2022年9月6日 0時
