「俺の“女”にならねぇ？」←ならねぇよ

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まずは、バクバクと音をたてる心臓の鼓動を抑えようと努力した

深呼吸して、頭の中を空っぽにする

けれど、そうしようとすればするほど北條くんと楓くんのことを考えてしまう

っていうか楓くんは普通だったのでは？

あまりにも真っ赤で聞こえていないと思って近くで言ってくれたのに、なんでこんなに…

北條くんが原因だ

なんで僕こんなにドキドキしてんだよ


「クソッ…かっこいい」


悪態をつき、それから先程の感想を呟く

クソッて、また悪い癖が出てきた

口が悪くなるのを直せと言われ、小学校低学年の頃から我慢してたのに

また出てきちゃったよ

それくらいかっこいい北條くんが悪いんだ、と、自分に言い聞かせて、顔をうずくめる

無理矢理切り替えて、立ち上がり、顔を洗う

水をタオルで拭きとって、鏡を見る

普段の顔色に近かったので、ホッとした

それと同時に、予鈴のチャイムが鳴った

やばいと思い、急いで教室に戻る

教室に戻ると、元気な声で青石くんが声をかけてきた


「おはよっ！色鳥！」

「お、はよう」


どうしよう、青石くんが天使に見える


「青石くん好き」

「？…ありがとな！俺も好きだぜ！」


太陽のような笑顔の青石くん

可愛い…涙出てきそう

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