22話 ずるい ページ24
「君は妹と再会するために、メディアに露出の多い芸能人を目指しているんだろう。」
そうだったんだ、だからあんなにテレビに出たがってたんだ。
壮五も私と全く同じ反応だった。
「妹の名前は理だったな。来年には、高校生になる歳だ。
だが、夜逃げしたくらいだ。金が無ければ、進学は難しいだろう。働きに出されるだろうな。」
この人はなんて事を言うんだろう、何をしているんだろう。
信じられない、こんな人がTRIGGERの事務所の社長だなんて、、、
「だが君は妹よりも、今の事務所の方が大事なんだろう？」
「、、、ッ俺は、、、、。」
バシャッ
私は八乙女社長にコップに入った水をかけた。
「いい加減にして！ふざけんな！！！人の弱みに付け込んでデビューさせようとしてサイテー」
私は気づけば泣きながら怒っていた。
「私たち事務所の人間はタレントが自分を表現してファンに夢を与える場所を探して、、、それを仕事にする立場でしょ、、、？
事務所の人間がタレントを押さえつけたら自分を表現することなんてできないし、ましてやファンに夢を与えることもできない、、、あなたは事務所の人間として、ううん、人間として今の行動を恥じるべきだ。」
「ちょっと、坂本さんやりすぎです！
環くんも耳を貸さなくていい！
行こう。
ほら、坂本さん行きますよ！
失礼します、八乙女さん」
そう言って壮五は私の手を掴んで引っ張った。
「、、、そっちでデビューしたら、テレビに映してくれるのか？」
「環くん！」
「ちょっと、環！」
「もちろんだ。CMタレントになって、君は毎日テレビに顔が映る。
妹と暮らしていけるだけの報酬も約束しよう」
ずるい、妹のことも持ち出してきた。
「逢坂壮五くんと一緒に、というのが、うちの条件だけどね。」
「お断りします。、、、環くん行くよ。落ち着いて坂本さんと一緒に考えよう。」
八乙女社長には返事は今度でいいと言われた。
八乙女社長のことだから確実に引き抜きに来るな、どうしよ、そうなるとIDOLiSH7のデビューを早めるかもしくは、、、
「そーちゃん、、、。、、、、、。壮五さん、、、、。」
「、、、だめだ。」
「俺と一緒にあっちの事務所に移って下さい。」
「できない、、。」
「お願いします！」
「、、、っ、出来ないよ！やめてくれ、今さら敬語なんて、、、、。」
「たった1人の妹なんだ！みんなには悪いけど、、、俺が、俺が助けてやらねぇと、、、！
なぁ、頼むよ！俺と一緒にデビューしてくれ！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 163人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アイドリッシュセブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あーちゃん(プロフ) - 1.9さん» 嬉しいです！！ありがとうございます！もっと面白くしようと思うのでこれからもよろしくお願いします！ (2019年3月21日 23時) (
レス) id: cd9d964fba (このIDを非表示/違反報告)
1.9 - とっても面白いです!これからも頑張って下さい!応援してます! (2019年3月21日 17時) (レス) id: 47aa25969b (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - かなとさん» ごめんなさい、忘れてました！！教えてくれてありがとうございます (2019年3月20日 4時) (レス) id: cd9d964fba (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月19日 18時) (レス) id: 434b3bbd63 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あーちゃん | 作成日時：2019年3月19日 14時
