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「うーん____って、えっ!?
マスちゃんが消える……? ま、待って……いきなりそんな事言われても……」
まさか、この流れでこんな事を話されるとは思っていなかったんだろう。我ながら自然な流れで持ち込めたと思ってる。
結構珍しいその子の動揺を久々に見れて、俺は満足できたが、加えて何か申し訳なくなってきたし……
「……あー、ごめんなA」
突然の事に混乱しているAの頭を、そう言ってわしゃわしゃと撫でる。わっと小さく声を洩らしたその子に、その次の言葉を述べた。
「訂正。やっぱり俺の考えに従ってくれ」
早々にネタばらしすると、
つまり、最初からAに選択肢は無い。
俺の言葉にAはそれに気付いたのか、ゆっくりと目を伏せ、そして微笑んだ。
「……きっとそれは私にも抗えない事なんだろうね。
……いいよ、マスちゃんの言う通りにする」
「サンキュー、A」
……これで、本人の承諾も得られた。
そう、これは再びこの子と巡り逢う為に。
そして、Aの秘密を俺だけが知っておく為に。
ある意味、これは私利私欲で動くものなのかしれない。だが、いいんだよ、それで。
例えこの先に見た未来に歯向かおうがやってやる。
Aは俺の描いた運命だけを辿るんだ。
「んじゃ、A。
生まれ変わって、そのうちまた逢おう!」
とある場所。深い眠りに就いたAにビシッとそう告げると、まずはその子の心を取り出す。
そして、その心をなんやかんや改変し、新しい器に入れて準備は万端。
後は、キーブレード使いとして、普通に暮らしてくれればいい。それだけの事。
……ちょびーっとだけ無口な感じにしたんで、人ともあまり関わらないで済む筈だ。
「……鍵が導く心のままに」
俺が作り変えたその心なら、いつか必ず俺の元に辿り着けるからさ。
その時は今まで会えなかった分、いっぱいいーっぱい、壊れちゃうくらいに愛してあげるからな。
お前もきっとそれを望んでくれる。
やる事は終わり、後は運命に身を任せるだけ。
「___さあ、第一段階の始まりだ」
君の為に君の様に【シオン】(リクエスト)→←また逢う日まで【マスターオブマスター】
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レフト(プロフ) - ご満足頂けたようで何よりです。ソラさんもわざわざこのような小説にリクエストして下さり、誠に有難うございました。 (2019年5月27日 22時) (レス) id: 472b62e3a2 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても面白かったです!ありがとうございました (2019年5月27日 5時) (レス) id: 788aead105 (このIDを非表示/違反報告)
レフト(プロフ) - ムスメ3さん» 今までのご閲覧、誠に有難うございます。ムスメ3さんから頂いた沢山のリクエストは非常に捗りました。 (2019年5月27日 1時) (レス) id: 472b62e3a2 (このIDを非表示/違反報告)
ムスメ3(プロフ) - すごい面白かったです!完走おめでとうございます! (2019年5月26日 19時) (レス) id: a84e4bce58 (このIDを非表示/違反報告)
レフト(プロフ) - いちごみるくさん» 四ヶ月という時間を掛けて漸く完結致しましたが、初期の方から見て下さったいちごみるくさんには感謝しきれません。今までご閲覧頂き、本当に有難うございました。 (2019年5月26日 13時) (レス) id: 472b62e3a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フェトルクス | 作成日時:2019年1月25日 0時