46夜目 ページ46
人狼「私達が“夜”に人格を与えようとしているってこと?」
「そういうこと」
吸血鬼「私達に“夜”を崇めるな、と言いたいんですか?」
少女は首を横に振る
「もう遅いわ」
人狼「遅いって…どういうこと…?」
人狼が顔を歪める
「“夜”はもう思い込みの枠の外に出てしまったの」
幽霊使い「じゃあ今この瞬間も僕達と同じように“夜”は肉体を持って息をしてんのか?」
少女はまた首を振った
人狼は、全くわからない、と言うように首をかしげる
「“夜”は寄生虫と同じ、病気と同じよ」
人狼「ちょっと待って、もうちょっと分かり易く説明してくれない?」
少女は少し考えたあとこう言い放った
「一言で言うと“夜”は思い込みの枠を外れて人に寄生するウイルスになったのよ」
人狼「ウイルス?」
「そう、人に寄生してその人の人格を乗っ取るの」
吸血鬼「乗っ取られた人はどうなるんですか?」
「…さぁ?まだわからないわ」
死神「…何故お主はそこまで知っている?」
静かに聞いていた死神がそっと口を挟んだ
少女は冷たく微笑む
「乗っ取られた人が私の知り合いだからよ」
4人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ソレル | 作成日時:2017年11月4日 18時