目黒先生の独占欲。＿＿＿ Ⅱ (ページ7)

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さっきから一向に喋らない康二くん。

それどころかお酒を呑むペースを速めていく。

そして話は康二くんの
大学生時代の話へと流れた。

「康二ね、ずぅーとカメラ持ってて、
入学式の時桜ばっか撮ってたの！

で、急に俺らにカメラ向けて
『お兄さん！こっち来て！』って言って
遠慮もなく俺らと桜を撮ったんだよ(笑)」

「！…やめっ！それめっちゃ恥ずかしいやつやねん！
思い出すだけで無理…！」

「あぁー、ちょっと。飲み過ぎだって」

恥ずかしさに押し潰されて、ぐびぐびと
新しい酒へと手を伸ばす康二くん。

正直言って見てらんない。

けどまあ仕方がない。これも兄貴のように
慕っている6人の企みだろう。

「んぁーー、めめぇ～？」

思った通り、いつもより数倍の酒を
飲んだせいで酔いに酔った康二くん。

机に突っ伏して気持ち良さそうに
眠ってしまいそうな雰囲気。

タイミング良く会もお開きになるらしく、
俺はこんなにも飲ませた加害者6人を少し
睨みながらも、康二くんをおぶって店を出た。

他の人とも別れ、静かな帰路に
俺と康二くん2人だけ。

あ、襲いたいとかそういう気持ちは一切ないよ。
第一、襲えるような状況じゃないし。

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