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「どうしたんです?」
Aがため息をついたところでトントンが顔を覗かせた。どうやら大声で気を使って声をかけに来てくれたらしい。セナはトントンを見るなり近寄り、腕を掴んで胸を当てた。
わざとらしい行動にトントンは顔を歪めるが、セナは気づいていない様子だ。
「屯先輩!天ヶ瀬先輩が私怨で私に対してキツく当たってくるんです...!!!!」
「は、はぁ...」
「もう嫌です!!」
わんわんと泣き出したセナにAは頭を抱え、自分の前髪をくしゃりと握りしめてため息をついた。
困惑する周囲と、不快そうに顔を歪めるトントン。その様子はあまりにも不思議で、Aはどうしようかと考える。
「東瀬さん、とりあえず泣き止んでください」
「私だって好きで泣いてるわけじゃないんです...!!だって...!だってぇ...っ!!」
いや、好きで泣いとるやんけ。
あまりにも意外すぎてAは心の中で関西弁が出てしまう。なんだこの人。何がしたいんだ。
困惑するトントンはひとまずセナを慰めようと声をかけだした。Aは堅苦しく歪められた表情を崩さないまま、手に持っていた資料を自分の机に置いた。
「...今日はもう帰っていいです。仕事は私がやります。」
その言葉を聞いた瞬間、セナは心中で喜ぶ。
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1 - ヤバいヤバい!!文章が超きれい!好き! (2020年1月10日 22時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
ねむい人 - ふぉぉーふぁっ?!(・Д・)(訳...ふぇぇ。凄い。最後の英語の部分が、更に愛している感を出していて、凄い。夢主ちゃん、トントンさん、お幸せに。) (2019年6月3日 7時) (レス) id: bb51565a42 (このIDを非表示/違反報告)
くるす?*。(プロフ) - ぺんぺけさん» ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙身に余るようなお褒めの言葉...嬉しいです...この作品と仲良くして下さりありがとうございました! (2019年1月29日 19時) (レス) id: f1257fcb65 (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぺけ - 完結おめでとうございます! とてもいい作品でした。最後の英文に、この作品の夢主さんとtnさんの今までのやり取りを彷彿とさせる何かがあったような気がして、めちゃくちゃ感動しました! (2019年1月26日 12時) (レス) id: eb0d4842f0 (このIDを非表示/違反報告)
くるす?*。(プロフ) - 杜若さん» ア゙ア゙ア゙ア゙ありがとうございます!こちらこそこの作品の仲良くしてくださってありがとうございました! (2019年1月26日 9時) (レス) id: f1257fcb65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くるす*
作成日時:2018年12月19日 18時