42個目 ページ42
オスマンside
エーミール「彼女は確かにハルセ国の姫でした。
そして、セシルさんの妹です。」
紅茶がカタン、と音を立てて置かれた。
いつもなら落ち着くと思う紅茶も今は鬱陶しく思う。
...姫ならなぜ前線に立っていたんだか。
エーミール「前線にいたのは彼女が国王から命令を下されていたからですね。
彼女が子供の頃、身体能力が異常に高いのに気がついた。
そして彼女は姫らしく落ち着いていなかった。
姫らしく無いのをあの国王は嫌った。
だから、戦争へ出してしまえと思った。
出せば姫だともバレないし、魔力は取引をすれば手に入れられる。
もともと身体能力も高いから戦争の効率も上がる、と。
それが原因で彼女は毎度戦争に出される。」
あのクソ国王の事だから子供とすら受け入れなかったんでしょうね、と怒りに震えるような声で彼は言った。
エーミール「...そこからです。彼女も戦争に出るならば鍛練しなければなりません。
だから、彼女は鍛錬をする毎日でした。
特別に幹部が付けられ、失敗すれば体に怪我が一つ、二つ、三つと増えていく。」
真っ黒のパーカーと長ズボンの裏側でしょう、それが。と話すエーミールに更に怒りを覚えた。
...___知っているなら止めてやれ、と。
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作者名:くるす* | 作成日時:2018年2月28日 23時