［９−８］ ページ26
渡辺side
「ってあれ、品名乗さんと
戸日野さんじゃないですか！」
奥の曲がり角から出てきた人物が
俺を認識してこちらへやってきた。
思わず声に釣られるように視線を動かせば
既にスタンバイを完了させたふっかの姿。
その瞬間、不思議なことに指の震えが止まって、
無意識にも自分の足がふっかへと向かっていた。
「渡辺くん、」
「ふっか！」
「おお。ここ居たんだ翔太。
そろそろスタンバイだから呼びに来たの」
「そっか。ごめん」
「ううん」
思わずふっかの腕を掴んで事情を聞けば
俺の事を探してくれていたらしい。
それからふっかは戸日野さんたちへお辞儀して、
「お疲れ様です」と距離を縮めて会話に介入する。
その動きのおかげでさりげなく
ふっかの後ろに回ることが出来て、
なんとか笑顔のまま会話を続行。
「あ、やば。そろそろ行かないとっすわ」
「……俺も、会議が始まる時間ですね」
「ああーじゃあまた次の時にでも！」
時間が味方についてくれたのと
ふっかが軽やかに切り上げてくれたお陰で
静かに待っているだけで済んでくれた。
やがてパタパタと品名乗さんはどこかへ行って、
戸日野さんとも解散する。
そしてようやく俺は
掴んでいたふっかの腕を離して
2人でスタジオへ。
「トイレって聞いてたけど捕まってたんだね」
「うん。ふっかが来てくれてよかった」
「あ、そう？」
「ん。マジで助かった」
ふっかの姿を見つけた時、
気持ちよりも早く傍に駆け寄っていた。
安心感っていうのかな。
なんでかふっかを見た瞬間に体が動いて
無意識に腕を掴んでた。
「ほんとありがとう」
「え〜なに急に。笑」
「普通にお礼。受け取っといてよ」
「いやなんか怪しーな。笑
なんか企んでない？」
「マジで企んでない。ありがとうってだけ」
「ん〜なら受け取っとく！」
いつになくちゃんと感謝を伝えたからか、
へらっと笑ったままふっかが俺の目を捉える。
それから表情が一変。
「どーいたしまして」って超絶面白いキメ顔で
言ってきたからこっちも負けじとドン引いてやった。
「ねぇ無言のドン引きは止めて！」
「ああごめんごめん。普通に気持ち悪かったから」
「気持ち悪いはおかしいだろ！」
「うわなんか今日ふっか圧が凄いわ」
「いやそれ俺の顔がデカいんだよ
止めろ止めろいつもだろそんなの」
「ぶはっ！ いつもはヤバい！笑」
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つらら(プロフ) - 春さん» 春さん、コメントありがとうございます！ もう嬉しいお言葉に胸いっぱいです！笑 今はこの作品を完結させることを優先しているのでお時間頂きますが、春さんのお言葉に公開しようかなと甘えて思い始めました！ その時はこの作品共々是非よろしくお願いします！ (2021年3月17日 23時) (
レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
つらら(プロフ) - 青草さん» 青草さん、コメントありがとうございます！ そう言って頂けてめちゃくちゃ嬉しいです！ この先の展開もなかなか都合よくいかない地獄ですが、どうぞよろしくお願いします！笑 (2021年3月17日 23時) (レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
春 - このお話大好きです！いつもドキドキしながら読ませて頂いてます！公開未定の作品があるとのことなのですが、もし主様に少しでも公開したいという気持ちがあればぜひ公開してほしいです！主様の作品どれも大好きなので！！次の更新も楽しみにしてます！ (2021年3月15日 8時) (レス) id: dff8a5af6c (このIDを非表示/違反報告)
青草 - 本当にこのシリーズのお話面白いです！10のシリーズは展開でえぇ！？となりました 次の更新楽しみに待ってますね！ (2021年3月10日 17時) (レス) id: 8f7d50177b (このIDを非表示/違反報告)
つらら(プロフ) - 紫夏さん» 紫夏さん、コメントありがとうございます！ 紫夏さんの予想を裏切る形で驚かすことが出来て良かったです！笑 そして身に余るお言葉ありがとうございます。もっと楽しんで頂けるよう頑張っていきますのでよろしくお願いします！ (2021年3月9日 9時) (レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つらら
| 作成日時：2021年2月21日 1時
