［特別編］毎日･渡辺溺愛期間！ ページ22
．
「思ったんだけどさ」
「うん」
「改めて考えても変わんないよな」
「だから言ったじゃん」
誕生日を終えて数週間した現在。
無理やり座らされたラウールの上で
康二のシャッター音を近くに聞きながら
変わらぬ日常に思わず呟いた。
あの日の摩訶不思議なイベント。
結局何かも分からないまま
あれからいつも通りの日常を過ごしている。
それは他のメンバーもそうで、
答えは分からぬまま「不思議な体験」として
片付けられていて。
「ラウ、そろそろ降りる」
「はぁーい」
「あ、しょっぴーそのままカメラ向いて」
「ん」
「あーいい。めちゃくちゃ、いい」
楽しそうに撮ってくれる
康二の言う通りに動きつつ
ラウールの膝から隣へ移動する。
何一つ変わらない日常。
しかもあの時みんなが言っていたように
優しさも変わらずのままだ。
「ま、それくらい愛されてるってことじゃん？」
「それは……ドーモ」
話を聞いた目黒にそう言われて
さりげなく頭を撫でられたから
とりあえず止めろと手を払っておく。
そして佐久間が何やら騒がしくなってきて
周りを巻き込み始めたから
俺達もそこに混ざるようにスタジオへ向かって。
合流すればまたくだらない事で
ふっかと戦っていて
我慢も出来ないまま笑い声を上げた。
(……もし、今もゲージがあったら…)
きっと今は60くらいか。
この後も仕事があるから
寝る頃には更に増えてるんだろうな。
なんてまだ夢の続きのようなことを思いながら
メンバーの表情をチラリと覗く。
「ん？ どした？」
「んーん。なにも」
こっそり見てたつもりだったのに
簡単にふっかに見つかってしまった。
更には少し静かになった俺を笑わせるように
佐久間がロックオンしたように捕らえてきて。
まずいと思う頃にはもう手遅れで、
その後はゲージなんて見えずとも
数字が増えてるのは目に見えてるだろう。
「あははっ！」
広いスタジオに響く俺の笑い声。
それに釣られてみんなが満足そうに笑って
居心地のいい空間を噛み締めるように目を合わせた。
END
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焼き芋 - この作品つららさんの中で一番好きです！(全部好きです) (1月2日 8時) (
レス) id: 0eae0d6ded (このIDを非表示/違反報告)
つらら(プロフ) - そらさん» そらさん、コメント･そして最後までお読み頂きありがとうございました！そう言って頂けて本当に嬉しいです、書いていて良かったです！もし出会う作品がまたあればその時はよろしくお願いします♪ (2021年11月30日 17時) (レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - こんばんわ！完結おめでとうございます！こういうファンタジーなおはなし大好きなのでめちゃくちゃ楽しく読ませていただきました！また次の作品、あれば、楽しみにしています！ (2021年11月30日 0時) (レス) @page23 id: c707cc39d0 (このIDを非表示/違反報告)
つらら(プロフ) - もふさん» もふさん、コメント返信遅れまして申し訳ありません！(汗)無事、完結しました。この作品を見つけて下さって本当にありがとうございました！ (2021年11月30日 0時) (レス) id: d8343dd607 (このIDを非表示/違反報告)
もふ - 新しい作品だ！と楽しく読ませて頂いてます。完結までの流れが楽しみです。これからますます寒くなるのでお身体には気をつけて下さい。 (2021年11月9日 23時) (レス) @page6 id: aa11895481 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つらら
| 作成日時：2021年11月5日 0時
