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お互いがお互いの忘れられない相手だとわかってから、
私たちの距離は、もっと縮まっていく。
「あ、海人」
「Aおはよ。駅まで一緒に行こ〜」
朝、家を出ると自転車にまたがった君が、
そうやって私を待っていることも増えたし、
「ねえA。もうちょっとこっち来て」
「もうこれ以上くっつけないよ」
ふたりきりの放課後は、
もっともっと甘く、濃いものに変わっていった。
あたたかくて、心地の良い関係
あの日、咲いたまま遠い記憶へと変わってしまった私たちの想いは、
長く、切ない時間を超えて、
今こうして、また綺麗な花を咲かせる。
ふたりでぎゅっと寄り添って。
だけどそんな幸せが満ち溢れる毎日も、
やがて、人肌の恋しい秋へと変わっていった。
君と出会って2回目の秋
私たちの勉強もずいぶんと忙しくなってきて、
「ごめんA、今日ちょっと行けないかも。」
「大丈夫！私もまだ居残りしてるから」
放課後、そんなメッセージのやりとり。
こんな風にベンチに行けない日も、増えてきていた
秋は、寂しくなる。
だけど、そんなことも言っていられないほど、とても大切な時期
今は、それぞれの目標に向かって頑張るしかなくて。
だから、久しぶりにふらりと訪れたベンチで、
「……海人？」
「おかえり。今日絶対、Aが来る気してた。」
君の優しい笑顔を見た時は、少しだけ泣いてしまいそうだった
「私が来るの、わかってたの？」
「うん、俺の勘だけど。当たったね！」
となりに座る私を、君はきらきらした目で見つめてくる
ちょっと会っていないだけだったのに、まるで数年ぶりの再会のように感じて。
「なんで泣きそうなの！笑ってよ」
「だって、海人に会えたのが、嬉しくて、」
「それならなおさら笑ってほしいんだけど。」
にこにこと微笑む君を、
私はやっぱり、本当に好きなんだと思い知る
「あ〜そうだ。A俺の勉強手伝ってよ！」
「え、勉強？」
「そう。全然覚えられない単語あるんだけどさ。俺に問題、出してほしくて。」
そう言って、カバンの中から単語が書かれた紙を出してくる君
たくさん書かれた文字を見て、
君の努力を、目の当たりにした
「……じゃあ後で、私にも問題出してね。」
「いいよ。一緒に乗り越えよ」
目が合って、君が微笑んだ。
「……ふたりで全部、分け合おうね。」
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詩愛(プロフ) - かいとんさん» ありがとうございます！お読み頂けて光栄です！またよろしくお願いいたします^^ (2021年3月19日 15時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
かいとん - 完結おめでとうございます！凄く暖かくわくわくする物語でした。高橋担なので需要しかないお話でした……！これからも頑張ってください！ (2021年3月18日 23時) (レス) id: fb912074b2 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - ひまわりさん» お久しぶりです〜！お読み頂いてこちらこそありがとうございました！あまり出来に自信がないのですが、そう言って頂けて嬉しいですT_T 今後もどうぞよろしくお願いいたします！ありがとうございました！ (2021年3月12日 17時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 詩愛さんお久しぶりです！以前リクエストさせて頂いた歌を基に物語を書いてくださってありがとうございます！！とっても嬉しいです！また海人くんの物語楽しみにしています！ (2021年3月12日 1時) (レス) id: 1474a1813f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2021年3月2日 14時
