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ふたりで見つめあえばまた、ぽわりと幸せが広がる
「……あっついな、今日」
廉くんが突然、我に返ったようにそう言ったから、
「じゃあ、涼しいところで話そう？」
なんて、ちょっと勇気を出して言ってみた
君は、頭にはてなを浮かべて私を見下ろす
「涼しいとこ、あるん？」
「うん、私の家。冷房ちゃんとあるよ」
そんな私の言葉に、廉くんの目がまたちょっとだけ見開かれた
「……え、お邪魔してええの？」
「いいよ？廉くんだから」
「だーからさ、そういう言い方はほんまに良くない」
まっすぐに気持ちを伝えれば、呆れたように、だけど嬉しそうに、目を細める君
だから私は、その手を引いた
「こっち。来て」
「ついてくよー、どこまでも」
そんな冗談っぽい言葉の裏にも、
きっと、真っ白な気持ちが、隠されているから。
「はい、ここだよ」
私のアパートに着いて鍵を開ける間、そわそわし出す廉くん
「ここ、セキュリティとかどうなってるん？ちゃんとしとる？」
「ん？うん、今まで何も危ないことなかったよ」
「ふーん。でもなんか、はあ、心配やな。」
ちょっと心配しすぎじゃない？なんて笑いながら、ドアを開けた
「うわ、なんか緊張、お邪魔します」
「ふふ、いらっしゃい」
きょろきょろしながら、私の部屋に足を踏み入れた廉くん
君の匂いが、私の生活に混ざる
リビングに入ると、廉くんはすうっと息を吸って、
「………ん、Aの匂い。」
なんて、甘く、呟いた。
お茶を入れて、ふたりきりの空間
廉くんはぐるぐると、せわしなく部屋を見回す
「もっと楽にしてよ〜廉くん」
「いや、緊張するやん、普通に」
「そう？」
「Aの家やで？家。わかる？」
「う〜ん、ちょっとわかんない」
首を横に振れば、あらかわいい、と、また冗談っぽい言葉を放つ君
君はまだなんとなくそわそわしていて、そんな君の方がずっと可愛いよ。なんて。
「……ねえ廉くん、焼き菓子好き？」
「え？まあ好きやけど」
「よかった。この前ね、美味しい焼き菓子買ってきて、まだあるから良かったら食べない？」
少しでも君に、リラックスしてほしくて。
「そんなんももらってええの？」
「いいよ、今出すね」
立ち上がった私を見た君は、
「………何、今の。お嫁さんみたいやん。」
嬉しそうに、そっと呟いた。
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詩愛(プロフ) - janiizさん» はじめまして！お読み頂きありがとうございます〜！繋がりに気がついて頂けて何よりです^^ そう言って頂けてとても幸せです私はT_T 今後もどうぞよろしくお願いいたします！ (2021年5月28日 0時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
janiiz(プロフ) - はじめまして！私は最初、海人くんとの海のお話を読んでいたので、繋がっていることに気づいた時は凄く驚いきました！！どのお話も本当に面白くて、感動して最高です！詩愛さんのお話大好きです！これからも頑張ってください！ (2021年5月25日 19時) (レス) id: ee18d358d6 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - しぃたんさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！またよろしくお願いいたします^^ (2021年1月17日 10時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
しぃたん(プロフ) - もう、めっちゃ泣きながら読んでました。続き読んでみたいです。 (2021年1月16日 23時) (レス) id: 92dc000457 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - lemon09さん» ありがとうございます！笑 今日はゆっくり休んでくださいね！ (2020年12月20日 11時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年9月29日 22時
