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俺はそんなどうしようもない状態のまま、
あっという間に大学2年になった。
相変わらず誘われては遊びに行き、告白は断る。
そんな、最悪も最悪の、俺の大学生活。
「廉たちそっちよろしく〜」
「おっけおっけ」
新入生の勧誘で、仲間と大学の中庭を歩きながら、
ふと、空を見上げた。
………なあ、A
俺ら、もう一度どこかで会えへんかな。
澄んだ空は、いつかの君の優しい横顔に似ている
また君のことを、思い出していた。
「廉、ぼーっとしてんなよ〜」
「……あー、ごめんな」
仲間の声で、現実に引き戻される
こんなこと、考えてもしゃあない。今は、勧誘せなあかんから。
「……さてと」
じゃあ、声でもかけますかね。
そう思ってふと周りを見回したその時、
迷ったのか、呆然と立ちつくす新入生らしき女の子がそこにいて、
そしてその横顔が、
「………A？」
君に、そっくりやった。
君のことを考えとったこともあってか、
一瞬ほんまにAかと思って、息が止まる。
「お！ねえそこの君！！そこの、女の子ー！」
気がついたら声をかけて、近付いていた
だけどそいつは、俺を無視する
「いやいやいや、無視はあかんって」
「その感じだと新入生やろ？」
必死やった。
なんとなく、Aにもう一度出会えたような気がして。どうしても話がしたくて。
俺の後ろで、仲間たちの笑い声が聞こえる
変やろな、今のこの状況。
「なあなあ、俺らダンスサークルなんやけど、新入生勧誘してて」
「ほらほらダンス！ダンス興味ないすかー？」
振り向いて欲しい。ただその目で、俺を見て欲しい。
その一心で、声をかけ続けた
「ダンスサークルはイケメンもいっぱいおるで〜？例えば……俺、とか？」
最後に、ヤケクソになって投げつけた言葉
するとその言葉で、そいつはやっと俺を振り返る
そしてそいつと目が合った瞬間、
時間が、止まった。
そいつが、あまりに君に似とったから。
そいつも何故か、俺を見て目を見開く
もしも君にまた会えたなら、
俺はもう二度と離さない。そう、決めとった。
もちろんそいつは、君じゃない。
だけど俺は、今度こそ手放したくなくて、
「君さ、俺と仲良くしない？」
照れ隠しに口角だけで笑いながら、
そいつにそっと、近付いた。
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詩愛(プロフ) - janiizさん» はじめまして！お読み頂きありがとうございます〜！繋がりに気がついて頂けて何よりです^^ そう言って頂けてとても幸せです私はT_T 今後もどうぞよろしくお願いいたします！ (2021年5月28日 0時) (
レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
janiiz(プロフ) - はじめまして！私は最初、海人くんとの海のお話を読んでいたので、繋がっていることに気づいた時は凄く驚いきました！！どのお話も本当に面白くて、感動して最高です！詩愛さんのお話大好きです！これからも頑張ってください！ (2021年5月25日 19時) (レス) id: ee18d358d6 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - しぃたんさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです！またよろしくお願いいたします^^ (2021年1月17日 10時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
しぃたん(プロフ) - もう、めっちゃ泣きながら読んでました。続き読んでみたいです。 (2021年1月16日 23時) (レス) id: 92dc000457 (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - lemon09さん» ありがとうございます！笑 今日はゆっくり休んでくださいね！ (2020年12月20日 11時) (レス) id: 3902959af9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年9月29日 22時
