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「本当に、あの時はごめん」
コーヒーのカップを置くと、君が軽く頭を下げた
「でも、本当にこれだけ、わかってもらいたくて」
頭を上げた君の顔が切なくて、切なくて。
一体どうしてそんな顔するの。
私たちはもう、恋人じゃないんだよ。
もう、好き同士じゃないはずなんだよ。
「あの時の俺もかなり子どもだったけど、」
今更、こんな風に誤解が解かれたところで、
「あれは適当なんかじゃなくて、」
また私たちの時間が戻ることなんてない、
「本当にAのこと、」
戻ることなんてない、
「好き、だったからなんだよ。」
ない。はずなのにな。
目の前の君を見つめて思う
そんなまわりくどいこと、してほしくなかった
素直に言ってくれていたなら、また何か、違ったはずなのに
本当なら今すぐにでもあの頃に戻って、
君にすべての気持ちをぶつけて、
そして君の本当の気持ちを聞いて、
あの瞬間から、
″私たち″を始めたかったのに。
私たちは、この想いに時間をかけすぎた
もうきっと、遅すぎるんだと思うよ
でも、でもね。
「………今になってだけど、本当のこと。教えてくれてありがとう」
これは、偽りのない気持ち。
ありがとう、とだけ伝えた私の目の奥を、
君はまた、その視線で切なく突き刺す
「………そろそろ出ない？むかいのあのお店、ちょっと見たいな」
私はその視線から、自分の記憶から、
逃げるように、話を終わらせた
「………そうだね、」
君が何か言いたそうに、だけど何も言わずにうなずく
私たちは同時に立ち上がって、カフェをあとにした
「見て〜〜かわいい」
「なんかAそういうの似合うよね」
むかいのアクセサリー屋さんに入って、いつも通りの会話をする私たち
「ほんと？あ、これもかわいい、」
そう言って私がたまたま指差したリングが、
どういう運命か、ペアリングで。
「…………」
途端にさっきのぎこちなさが戻ってきてしまう
「……ね、神宮寺くん」
「………ん？」
「い、今は誰か、ペアのものあげたい子はいるの？」
場をなんとか明るくしようと、私はさりげなく軽い口調で君に質問をした
場合によっては、
傷つくかも、しれないけれど。
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詩愛(プロフ) - _to_shoさん» いつもありがとうございます！切なく共感していただけて本当に嬉しいです^^ 続きもお楽しみに！ (2020年2月15日 15時) (
レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 選ばなかった未来が、少し気になるの、、、切ないです泣。共感100パーセントです泣 (2020年2月9日 2時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 楽しんでいただけて何よりです！がんばって更新してまいりますのでよろしくお願いします！！ (2020年1月31日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 俺にちょっと時間ちょうだい、のとこでキュンキュンマックスです！！長いお話逆にありがとうございます！！ずっとドキドキできるとか最高です！よろしくお願いします！！ (2020年1月30日 21時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2020年1月27日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年1月13日 13時
