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「じゃあ、今日はこれ。よろしくね」
1週間に1回くらい、先生は私たちにそう言って仕事をよこしてきた
「わかりました」
私もなんだかこんな日々に慣れてきてしまって、
最初こそ面倒に感じていたけど、もう何とも思わなくなっていた
「よーし、今日も働きますか」
神宮寺くんは先生から受け取った書類の束を、机において、明るく微笑んだ
今日の仕事は、書類をホチキスでまとめる作業
「……つうかこれさ？ほんとなら先生がやるもんだよね」
向かい合わせにくっつけた目の前の机で、手を動かしていた君は、ふとそんなことを言う
「まあね笑」
私も苦笑い。
「まあでもいいけど。他にやるような仕事もないし」
「たしかに、ちょっとお仕事少ないもんね」
「もっとこう……なんかあっても、いいよね」
作業を再開した君のことを、じっと見過ぎていたことに気がついて、
慌てて目線を書類に戻した
「………にしても、量多すぎ、」
しばらくして、神宮寺くんがまた呟く
腕時計をちらりと見た君が気になって、
「私やっておくから、先に帰ってもいいよ？」
1人で終わるわけないのに、気がついたらそんなことを言っていた
「………いやいや、」
君は困ったように眉毛を下げる
「ほんとに、大丈夫だよ」
「いやそれはだめ、」
神宮寺くんは、うーん、と少し考えたあと、
「ちょっと待っててもらってもいい？」
そう言って、立ち上がる
「うん？いいけど」
「よかった、すぐ戻るから！」
君はあっという間に廊下へと消えていった
なんだろう、トイレかな。
疑問に思いながらも作業を続けて、君を待つ
しばらくすると、廊下から足音が聞こえてきて、
「おまたせ〜」
と、明るく笑う、神宮寺くんが戻ってきた
「おかえり、」
へへ、と笑う君の手には、2つの紙パックのジュース
君は私の机の目の前まで来ると、
「はいこれ。差し入れ」
そう言って私にジュースを差し出した
「え……、いいの？」
「もちろんだよ、もらって？」
困惑する私に、ん、ともう一度差し出す神宮寺くん
「……ありがとう、」
「どういたしまして。もうちょいだね、頑張ろっか」
「うん、」
冷たいジュースが喉を通る
「……俺結構、こうやって居残るの好きだよ」
ストローから口を離した君が、
小さく、呟いた。
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詩愛(プロフ) - _to_shoさん» いつもありがとうございます！切なく共感していただけて本当に嬉しいです^^ 続きもお楽しみに！ (2020年2月15日 15時) (
レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 選ばなかった未来が、少し気になるの、、、切ないです泣。共感100パーセントです泣 (2020年2月9日 2時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 楽しんでいただけて何よりです！がんばって更新してまいりますのでよろしくお願いします！！ (2020年1月31日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 俺にちょっと時間ちょうだい、のとこでキュンキュンマックスです！！長いお話逆にありがとうございます！！ずっとドキドキできるとか最高です！よろしくお願いします！！ (2020年1月30日 21時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2020年1月27日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年1月13日 13時
