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高校2年が始まったばかりの頃、
学級委員の仕事は、あまりないことに気がついた
出席簿を運んだり、それくらい。
よかった、難しい仕事ばかりじゃなくて。
「心配するほどのことじゃ、なかったでしょ？」
教室移動で、最後に残って教室に施錠をする仕事の時、神宮寺くんは私にそう言った
「Aちゃん、学級委員に決まった時、まじでこの世の終わりみたいな顔してたじゃん」
そう言って思い出し笑いをする君
「だから、心配してたのかな？って」
「………よく、見てたね、」
自分でも気がつかないうちにそんな顔を見られていたことが、少し恥ずかしい
「……うん、見てたよ」
君は変にごまかしたりすることなく、直球で人に物事を伝える人だった
「難しい仕事はないし、俺もいるから安心でしょ？」
本当に、その通りだった。
神宮寺くんがいると、心強い。
・
その日の放課後、ホームルームが終わると、
「神宮寺くん、Aさん、ちょっと」
「あ、はい」
先生に呼ばれて、君と顔を見合わせながら教卓に向かった
「ねえ。学級委員、あまり仕事ないでしょう」
先生は突然、そんなことを言う
また私たちは顔を見合わせた
さっき、ちょうど話していたところだったから。
「だからといってはなんだけど、少し、働かない？」
「……なんか、お手伝いですか？」
なんだろう、とかたまる私の横で、君は状況を整理しようとする
「そう、ちょっと残ってもらうことになるんだけど。これを教室に貼って欲しいの」
ドサリと目の前に積み上げられた掲示物
「………全部ですか？」
先生に思わず確認すると、
「そうよ、私ちょっと忙しいから。よろしくね」
先生は涼しい顔で私たちの方に掲示物の山をよこした
「………わかりました」
なんだか時間のかかりそうな作業。
先生が教室から出ていくのを視線で見送ると、君は紙の山に手を乗せて、
「ぱぱっと終わらせちゃおっか。やろ？」
そう言って、いつものように爽やかに笑ったんだ
私たちは放課後、約束して一緒にいたわけじゃないけど、
「学級委員」という役目のおかげで、
2人きりで、放課後に教室にこもることが結構あった
大切な、記憶の一部。
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詩愛(プロフ) - _to_shoさん» いつもありがとうございます！切なく共感していただけて本当に嬉しいです^^ 続きもお楽しみに！ (2020年2月15日 15時) (
レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 選ばなかった未来が、少し気になるの、、、切ないです泣。共感100パーセントです泣 (2020年2月9日 2時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 楽しんでいただけて何よりです！がんばって更新してまいりますのでよろしくお願いします！！ (2020年1月31日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 俺にちょっと時間ちょうだい、のとこでキュンキュンマックスです！！長いお話逆にありがとうございます！！ずっとドキドキできるとか最高です！よろしくお願いします！！ (2020年1月30日 21時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2020年1月27日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年1月13日 13時
