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私はそのまま、音楽室のドアに張り付いて、
神宮寺くんの横顔を食い入るように見つめた
なんて、綺麗なんだろう。
その瞬間の君は、私の目には本当に、
この世界の何よりも、美しく見えていた。
君は私に気がつかず、静かにギターを弾き続ける
そのメロディーが、私の心にすっと溶け込んでいった
なんだかずっと見ているのが恥ずかしくなるほど、
君の横顔は、綺麗だった。
どれくらい神宮寺くんを見ていたのだろう、
あまりに見つめすぎたのか、突然君が振り返って
ばっちりと窓越しに合ってしまった目線
「………！」
びっくりしてドアの影に隠れるけど、ギターの音が途切れる
すると音楽室の中から足音が聞こえてきて、
ガラッとドアが勢いよく開いた
次の瞬間私の目の前に現れたギターを持った神宮寺くんが、
「………」
うまく隠れきれていない私を、無言でまっすぐに見る
かたまる私の表情を、じっくりと見たあと、
「…………聴いてたの？」
神宮寺くんはクスリともせずに、私に短く聴いた
怒らせちゃった。そう思った。
当たり前だ。
私も自分のピアノの練習をこっそり聴かれたりしたら、恥ずかしいし嫌だもん。
あたふたと焦る私に、君は軽く片方の眉を上げてみせる
”答えなよ“
まるでそんな風に。
「あの……たまたま通りかかって、その、」
言葉がうまく出てこなくて、さらに焦る
そんな私を見下ろしていた君は、
「………ふっ、あははは！！」
突然、笑い出した。
困惑する私を、やっぱり笑う神宮寺くん
「いやー、ほんと面白いね、Aちゃんって」
「え？」
「怒んないよ、ギター聴かれたくらいで」
その笑顔が、眩しかった。
「………もう、からかわないでよ、」
「ごめんごめん！笑 なんか反応面白くていじめたくなっちゃうんだよね」
そんなセリフまで、さらっと言ってしまう人
君は、そういう人だった。
神宮寺くんは私に、にこりと微笑むと、
「お客様、ご来場ありがとうございます」
そう言って、私を手招きする
おずおずと足を踏み入れた音楽室
いつもと違う雰囲気の君
「……俺のソロライブ、聴いてく？」
君の目がキラキラと輝いて、
開け放した窓から吹き込んだ風が、
私たちの間を、駆け抜けた。
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詩愛(プロフ) - _to_shoさん» いつもありがとうございます！切なく共感していただけて本当に嬉しいです^^ 続きもお楽しみに！ (2020年2月15日 15時) (
レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 選ばなかった未来が、少し気になるの、、、切ないです泣。共感100パーセントです泣 (2020年2月9日 2時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 楽しんでいただけて何よりです！がんばって更新してまいりますのでよろしくお願いします！！ (2020年1月31日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
_to_sho(プロフ) - 俺にちょっと時間ちょうだい、のとこでキュンキュンマックスです！！長いお話逆にありがとうございます！！ずっとドキドキできるとか最高です！よろしくお願いします！！ (2020年1月30日 21時) (レス) id: 92c3943f3d (このIDを非表示/違反報告)
詩愛(プロフ) - _to_shoさん» 嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2020年1月27日 19時) (レス) id: 00cf9e51b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詩愛
| 作成日時：2020年1月13日 13時
