検索窓
今日:5 hit、昨日:39 hit、合計:372,625 hit

コピー15 ページ16

ゆうたside


ガコンっ




自販機のボタンを押して紅茶を買う。


Aさんの好みよくわからないからな…


とりあえず好き嫌いがあまり別れない紅茶を買う。


急いでAさんの元へ向かうと、Aさんはぼーっと窓を見ていた。


雨を…見てるのかな。


今日は生憎の雨天で、かなりの土砂降りだった。




「落ち着きましたか?」




そう聞きながらAさんの手に先程買った紅茶を乗せる。


Aさんは遠慮したが、俺がしたかっただけなので飲んでもらう。




「それで……どうして急に泣いたんですか?………やっぱり俺の言い方が……………」




さっきはAさんの為とはいえ、強く言い過ぎた。


女性はデリケートとよく言うし、Aさんを傷つけてしまったのではないか。


でもAさんは否定して、兄の……遊木先輩のことを話した。


”劣化コピー”か。


確かにAさんと遊木先輩は似ているようで似ていない。


でも決してAさんは劣化コピーなんかじゃない。


自分のことより他人のことを気にして。


他人さえよければ自分はどうでもいい。


Aさんは自分を低評価しすぎてる。


それに


俺の方がよっぽど劣化コピーだ。


俺はアニキと違ってなんでも出来るわけじゃない。


アニキはクラスの人気者だけど俺はあまり目立たなくて。


見た目は似てても中身が全然違う。


何でもない自分が昔から嫌いで嫌いで仕方なかった。


それをAさんに言えば驚いた顔をした。


そして




「ゆうたくんは劣化コピーなんかじゃないよ」


「え…?」


「2winkは2人でひとつでしょ?それに、ゆうたくんにしかできないことがたくさんある。羨ましいなぁ……」


「それじゃね、ゆうたくん。話付き合わせちゃってごめんね…それと」









.









「ゆうたくんはもっと自信持っていいよ!!」




Aさんが今までにないくらい大きな声で言った。


綺麗な笑顔に少しドキッとする。


ちょっと必死な姿に笑みが零れた。


自信を持つ…ね。


そそくさと立ち去ってしまったAさんの背中を見送る。






.







「それはこっちのセリフですよ」









でも、Aさんのおかげでほんの少し。ほんの少しだけ自信がついたのも事実だった。









「ありがとうございます」






.

コピー16→←コピー14



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (298 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
792人がお気に入り
設定タグ:あんスタ , 瀬名泉 , 遊木真
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

きさら(プロフ) - tiruhaさん» ありがとうございます!続編ではあの方達も出るよて……おっとネタバレですね。ぜひ気長に待っていただけると有難いです。 (2018年3月26日 18時) (レス) id: bfa2e53ce4 (このIDを非表示/違反報告)
tiruha(プロフ) - 劣化コピー完結お疲れサマです。続編楽しみにまってます! (2018年3月26日 9時) (レス) id: c56212a71d (このIDを非表示/違反報告)
きさら(プロフ) - 柑菜さん» そうですよ〜あんガル大好きなので!2人とも可愛いし(真顔)コメントありがとうございます! (2018年2月26日 21時) (レス) id: 37bf363f20 (このIDを非表示/違反報告)
柑菜(プロフ) - コメント失礼します!間違っていたらすみません、つゆちゃんとこよちゃんってあんガルからとっていますか?本当私の勘違いだったらすみません! (2018年2月26日 21時) (レス) id: 216da37db4 (このIDを非表示/違反報告)
きさら(プロフ) - youkaijaさん» ありがとうございます!そんなことを言っていただいて光栄です! (2018年1月27日 20時) (レス) id: 8e2a00dcdb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:きさら | 作成日時:2018年1月27日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。